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『有吉ゼミ』も…バラエティで人気の「激辛グルメ」が人体に与える危険性を医師が警告「致死量は激辛ソース一瓶」

「激辛グルメ」で死に至ることはあるのか?

 激辛料理の人体への影響はわかったが、摂取のしすぎで重大な事故につながる症例は存在するのだろうか?

「カプサイシンは粘膜に障害を与える成分で、目や鼻に染みて相手を攻撃する催涙スプレーにも含まれています。米国では催涙スプレー経由で麻薬常用者がカプサイシンを摂取し、死亡率が上がったという報告もあります。カプサイシンはドラッグとの相性が悪く、一般人なら死なない量でも麻薬常習者は死に至ってしまうこともあるということです」(前田医師)

 もし隠れて薬物を摂取しているタレントがいたなら、「激辛グルメ」企画に出演することはちょっとリスキーだ。「クスリを一発キメてから収録に出よう」、決してあり得ない話ではないだろう。

「あと、アメリカで報告があったのは、激辛料理の大食い大会での事例。参加者が辛さのあまり嘔吐を繰り返したのですが、『オウェッ!』と嗚咽する度におなかの圧がものすごく高くなり、その結果、食道が破れてしまったということがありました。嘔吐の繰り返しによって食道が裂け、穴が空いてしまう『特発性食道破裂』という症状です。食物には菌がたくさんついていますし、口の中も細菌がたくさんいます。食道にいる菌が破れたところから食道の外へ侵入すると縦隔炎という重篤な感染症を引き起こし、死につながる可能性もあります。また、食道が突然破れるわけですから、その参加者の方は食道が裂けて吐血をし、ものすごい激痛だったと思います」(前田医師)

万が一体調を崩した場合の対処法

 とは言え、芸能人にはオファーされた企画に「NO!」を言えないシチュエーションもあるだろう。もしそうなった場合、「激辛グルメ」を食べやすくし、
ダメージを緩和する対策法はあるのか?

「受容体とカプサイシンが結合しにくい状況にしておくのが第一です。吸収を悪くするという意味で、飲み会の前に牛乳を飲むのと同じ。粘膜を保護するような乳製品を摂っておき、辛み物質がくっつかないようにしておくと食べやすくなります。特に『辛い!』と感じるのは口や鼻なので、口内を牛乳で保護しておくといいでしょう。ただ、後ほどお尻が大変なことになるのは避けられませんね」(前田医師)

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