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爆笑問題・太田光の“選挙特番”は本当に暴走だったか?

政治家にタレント性を求めるのは悪手か?

 2点目は、れいわ新選組・山本太郎代表とのやり取り。

開口一番「メロリンキュー」という挨拶。これは山本太郎さんがテレビに出始めた頃に使っていたギャグのようなもの。この挨拶は政治家としての山本太郎ではなく、少しはタレントよりのノリを持っているかどうかを試したのかもしれない。そこから山本氏の「自国通貨を発行する国はデフォルト(債務不履行)しない」という主張をめぐり、太田さんとの論争が勃発した。

 あくまでも憶測だが、太田さんはこの番組をバラエティ番組と捉えていたのではないだろうか? 故に政治に興味が無い若者に対してもわかるように回答して欲しいという太田さんと、まるで政治家に対して話しているように難しい言葉を使い話している山本氏ではギャップが生じたのだ。

 それを表すように太田さんが「まどろっこしい」と発言した。だが山本氏は「まどろっこしいことを説明しないと……」と回答、すると「時間が無いからさぁ、あんたもテレビやってたからわかるでしょ」と。これは山本氏をただの政治家としてではなく、元タレントであり、テレビの裏側を知っている政治家として一緒に政治の面白さを政治に興味のない人へ伝えたいという思いだったのでは無いかと推測する。結果的にその思いは通じず中継は終了。

 最後に「あぁ時間なくなっちゃった……あいつ態度悪いね」と。これは元先輩のタレント山本太郎に言った言葉で、過去に東国原英夫(そのまんま東)氏に対して冗談として悪態をついたビートたけしさんと同じ事をしただけだ。あんた呼ばわりについて不愉快だという人もいるが、本来なら山本と呼び捨てにしても良いところをわざわざあんたと言っている。山本氏は終始敬語だったにもかかわらず太田さんの言葉遣いは悪かったというもの、血の通った言葉を届けるとしたら、敬語が崩れて普段通りの言葉使いになるのは当たり前であろう。なぜ叩かれてしまうのだろうか。

 最後は自民党前幹事長、二階氏とのやり取りだ。中継がつながってすぐ

太田「人相が悪いんですけど怒ってますか?」
二階「君よりましだよ」
太田「自民党の象徴みたいな存在だと思うんですけど。いい意味でも悪い意味でも」
二階「いい意味だよ。悪い意味なんてどこにあるんだよ」
(終盤)
太田「二階さんはいつまで政治家続けるつもりですか?」
二階「それは選挙民の皆さんが決めることであって、君が決めることではない!大体ね今日当選したばっかりでね、いつまで政治やるんですかってお前失礼だよ!」
太田「失礼じゃないよ。そりゃだって国民の権利じゃん、聞くのは」
二階「そりゃ権利ではあるけど……」
(中継終了)

 ……もはや漫才である。こんな素晴らしい言葉のキャッチボールを即席で出来るなんて、やはり一流の漫才師だ。二階さんを馬鹿にしているという声もあるが、僕はそう思わない。こんなやり取りをしながらも、終始目線はカメラ越しの二階さんに向けられ、電波の関係で回答が遅れてもしっかり話を聞こうという意思を感じた。二階氏は御年82歳、いつまで政治家を続けるのか、これは国民が抱く疑問である。

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