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『家、ついて行ってイイですか?』に出た芸人は売れる? 錦鯉・渡辺隆の父「M-1決勝行ってくれよ!」

愛する家族は、実は……という展開

 今年10月、番組スタッフは自宅から参加できるオンラインの「ラフターヨガ」教室に潜入した。ラフターヨガとは、インド発祥の“笑い”と“深呼吸”を組み合わせた健康体操である。

 講義終了後、参加者全員に「家、ついて行ってイイですか?」と声をかけると、1人の受講者からOKの返事が! というわけで、愛知県一宮市にお住まいという66歳の女性宅へ番組はお邪魔することにした。

 到着すると、そこは広くてモデルルームのようなマンションだった。築25年で、間取りは4LDKの持ち家。子どもと孫は独立し、今は彼女1人で住んでいるらしい。さっきのVTRに出演した男性との落差よ……。

 ちなみに、彼女のご主人は大阪で居酒屋を営んでおり、若い男性従業員2人とルームシェアのような形で生活しているとのこと。コロナ以前は月1ペースで愛知に戻っていたが、大阪で感染者数が急上昇したため、それからは仕事集中モードに入った。

 だから今、彼女は時間を持て余している。もともとは保険の営業職に就いていたものの、コロナ禍で退職した。2年前からは自宅で過ごす時間が多くなり、その反動でzoomにハマったようだ。何しろ番組スタッフがお邪魔するまで、午前中だけでラフターヨガ教室を6コマも受講したというのだから。よく飽きないな! でも、笑いは健康にいいし、何もしないよりはいいかもしれない。さらに、夜はzoom飲み会を楽しむという彼女。もはや、zoomに住んでいるかのようだ。

――なんで、そんなラフターヨガ教室をやってるんですか?
「1人だとたぶん、余計なこと考えちゃうし」

 寝室に行くと、ご家族の写真が飾ってあった。目を引くのは、ご主人のカッコ良さである。シブくてダンディなのだ。

――ご主人、ものすごいカッコいい方ですね。
「ありがとうございます。こっちの写真のほうがカッコいいと思います。一番、本人のお気に入りの写真だから」

 ある部屋にスタッフを連れて行くと、そこにはご主人の遺影が飾ってあった。

「遺影です。亡くなっちゃったんです。まだ今年なんです。5月10日です」

 ご主人の他界からまだ5カ月しか経っていない。死因は急性心筋梗塞だった。

「ストレスから来るやつで、血圧がガンガン上がっちゃって。お店を経営してると家賃とか従業員の給料とかあるでしょ? それで神経使ったんでしょうね」

 スタッフが来てから、絶えず笑顔だった彼女。でも、どこか寂しさがにじみ出ていた。他でご主人が稼ぎ、悠々自適の生活を送る主婦にしては、悲しみを感じさせたのだ。彼女をラフターヨガに向かわせたのは夫の他界だった。前に進むため、彼女にはヨガとzoomが必要だった。

 正直、理由が判明するまで「ラフターヨガって何なの?」と、筆者は半信半疑で見ていた。反省しなければならない。これが彼女には合っていたのだ。家族を亡くし、何年も肩を落としたままでいる人は多い。だから、もっと普及してもいいと思う。ストレスから急性心筋梗塞になったご主人にも、試しにラフターヨガをやってみてほしかった。

『家つい』を見ていると、こういう展開がたまにある。愛する家族の話を聞いていたら、実はすでにその人は亡くなっていた……と明かされる流れだ。亡くなった事実を伝えるより、先に楽しかった思い出を語りたくなる。人間の自然な感情なのだろう。

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