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最後の新木場STUDIO COASTで生まれしベストバウト!

『フリースタイルモンスター』前編・梵頭を迎え撃つ輪入道、リスペクトと殺意と男泣き

『フリースタイルモンスター』前編・梵頭を迎え撃つ輪入道、リスペクトと殺意と男泣きの画像1
『ありがとうSTUDIO COASTフリースタイルモンスター』(AbemaTV)

 1月2日から30日まで計5回にわたって、『ありがとうSTUDIO COASTフリースタイルモンスター』(AbemaTV)が配信された。1月31日をもって閉館した“聖地”新木場STUDIO COASTを舞台に行われたMCバトル番組である。

 オーガナイザーはZEEBRAで、司会進行はUZIとサイプレス上野。言うまでもなく、2020年6月に終了を迎えた『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)の流れを汲むプログラムである。というか、これはほとんどダンジョンだ。またダンジョンが見られるなんて楽しみすぎる。オープニングで審査員長のいとうせいこうが「2つの世界があってパラレルワールドにいるみたいな気持ち」とコメントしていたが、視聴者も同じ気持ちだ。

 賞金100万円を狙うチャレンジャーに立ちはだかるモンスターはFORK(ICE BAHN)、呂布カルマ、DOTAMA、輪入道、IDで、この5人に加えて“隠れモンスター”にはS-kaineが。そして、ラスボスは般若だ。2代目モンスターにDOTAMAとIDが加わったかのようなフォーメーションと言えるか? 『ダンジョン』後半辺りから、どのチャレンジャーが来ても太刀打ちできない“モンスター強すぎ問題”が顕著になっていたが、いよいよそれも極まれり。もしも、ID→輪入道→呂布カルマ→FORKという順番になれば、ラスボスに辿り着ける確率はほぼ0%に近い。歴代で最も難攻不落な布陣という気がする。

「コロナ禍」を「コロナ渦」と言い間違えるID

 チャレンジャー1番手は、Nidra Assassin。『ダンジョン』がまだ続いていたら、去年必ず出場していたラッパーだ。そんな彼の前に現れたモンスターは、いきなりのID! 「全部女の子が買ってくれた」というファッションに身を包んだ奇抜な風貌のニドラと、ジャケットスタイルがイケすぎているID。初っ端から2人のビジュアルが強烈である。先攻はIDで後攻はニドラだ。

ID   「コロナ渦でパニクった頭 関係ないからお前の乗り方 任せ方は
     斬れるわけがない 俺の心の臓のシンドローム」
ニドラ 「それって本当に本当? 切り裂く俺の言葉が日本刀」

 IDの「斬れるわけがない」に、自身の楽曲「really?!」からのセルフサンプリング「それって本当に本当? 切り裂く俺の言葉が日本刀」で返したニドラ。何を言っているのかわからないラップが特徴のニドラだが、今回は収録用に若干聞きやすいフロウにしていた印象だ。まあ、それでも字幕がないとさっぱり聞き取れないのだけど……。

 そんなニドラの聞き取りづらさをまったく突かないID。それは彼の男気だろうか。IDもすっかり大人なフリースタイルを聴かせるようになった。ただ、「コロナ禍(コロナか)」を天然で「コロナ渦(コロナうず)」と言っていたのは気になったが……。

 そして、ニドラもついに発作を起こしてしまう。2バース目が始まるや、力んだスピットでがなり立てるスタイルにスイッチしたのだ。こうなるともう、いよいよ何を言っているかわからない。結果、判定はIDのクリティカル勝ちに終わった。バトルで発作が出ると、ニドラはほとんど負けているというのに……。

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