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「平家を買えるくらいアイドルにつぎ込んでいる」

『テレフォン人生相談』アイドルオタク50歳長男に「結婚してほしい」母親と子離れ

『テレフォン人生相談』アイドルオタク50歳長男に「結婚してほしい」母親と子離れの画像1
『テレフォン人生相談』(ニッポン放送)公式サイトより

 4月6日放送のラジオ番組『テレフォン人生相談』(ニッポン放送)に登場した相談内容が、SNS上で話題になっている。中でも、ある特定層のリスナーの間でだ。

 知らない方のために説明すると、このプログラムは月~金曜の昼11時から20分間放送されるニッポン放送の看板の1つで、1965年に始まった長寿番組。番組内容はタイトルの通り、電話をかけてきた聴取者の悩みに専門家(精神科医、弁護士、エッセイストなど)が答えるというものである。

 この日、電話をかけてきたのは10年前に夫を亡くした75歳の女性。50歳前後の独身の息子についての相談だった。

「仕事はとても一生懸命にやってるんですが、若い女の子たちがお揃いの洋服着て歌ったり踊ったりするグループがありますよね? 休みの日にああいうのに出かけていってグッズを買ったり、握手をしたり、それが元気の素だって言うんですけど。奥さんをもらわないでそういうのにすごくお金をつぎ込んでるらしいんです。小さな平屋のおうちだったら買えそうなぐらい」

 息子のドルオタ趣味を全否定する母親。「お揃いの洋服着て、歌ったり踊ったりするグループ」という説明の仕方が抜群だ。ちなみに、息子がアイドルグループにハマったのはここ10年だそう。握手会というキーワードから察するに、この人が応援しているのは坂道系か? 現場に行けば、彼みたいな人はいくらでもいそうだ。

 正直、もう答えは出してしまっていい気がする。まぎれもない「ほっといてやれよ」案件。自分で稼いだお金でアイドルを推し、それの何が悪いかまったくわからない。好きなことをして、それが生きる活力になっている。アントニオ猪木じゃないが、「元気が一番!」だ。いや、もしかしたら推し活動に力を入れすぎ、家に迷惑をかけているのか……?

「生活費は自分のは自分で出してますね。(私の負担には)なってないです……」
「(息子は)洗濯は自分で全部やって、(食事や掃除などをやろうと)構うと『いいから、いいから』って」

 これは、ある意味「7050問題」である。家事も仕事もしっかりやっている息子なのに、50歳の成人としてではなく“可愛い子”としてしか息子を見られない母親。なんでもかんでも大問題のように騒ぐ人は世に多いが、自らの偏狭な考えで問題ない息子を勝手に問題視する老人、という構図である。親に負担をかけず、それでいて一緒に住んでくれているのだから、逆に優しくてできた子なのでは……。

「結婚しろ」のプレッシャーで息子と家庭内別居に

 一つひとつ、問題を分けて考えてみたい。

 相談者にはドルオタの長男以外に次男もおり、そちらはすでに結婚して独立。家も建てたそうだ。「それに比べて長男は……」という思いが母にはある。「結婚して初めて一人前」という、70代ならではの価値観だろう。

「なんていう子に育てちゃったかと思って……」

 そもそも論として、これは相談ではなく愚痴だ。息子が「結婚したいんですけど、どうすればいいですか?」と電話するのが“相談”であり、母親が「息子が結婚しないんですけど、どうすればいいですか?」は単なる大きなお世話。他人をコントロールしようという深層心理が母にはある。長男からすると重荷だろう。彼女の悩みに回答するのは、西洋占星術家のマドモアゼル・愛だ。

愛  「今、2人住まいですよね。ご飯は?」
女性 「『お母さん、俺のことはいいから』って自分の好きなのをスーパーかどこかで買ってきて、自分の部屋行って食べちゃって、私の作った料理なんていらないって」

 長男に拒絶されているようだ。もし食事中、「結婚は? あんた、将来大丈夫なの?」「次男は結婚して家もあるのに」と無神経に言われていたとしたら、長男はごはんもおいしく食べられないだろう。今や独身でも安心して生活できる時代だし、本人が良ければそれでいいと思うのだけども……。

「平屋を買えるくらいアイドルにつぎ込んでいる」と決めつける母

 母として心配なのは、長男に貯金がない点のようである。

女性 「働いたお金を全然貯金しないで、全部そこ(アイドル)につぎ込んでいるっていうのがどうしたものかと……」
愛  「それ、実際そうなの、本当に?」
女性 「はい、本当に」
 
 確かめようがないと思う。通帳を見て、貯金額をチェックしているのだろうか? この人は終始、想像と決めつけで勝手に心配しているだけ。そもそも「小さな平屋のおうちだったら買えそうなぐらい」という比喩表現がスゴい。23区内の話なのだろうか。平屋が高いのを果たして知っているのか……?

 というか、預金がなくても借金がないならあとは自己責任である。息子が働いて得たお金は息子のものであり、母のものじゃない。確かに、最近のアイドルは応援するだけでかなりお金がかかる。でも、自分が働いたお金を好きに使って何が悪い? 母に負担を掛けていないし、ちゃんと収支をコントロールできている長男。手のかからない良い息子という印象しか受けないのだけど……。

 俗に言う“子ども部屋おじさん”が働きもせず、親のお金でアイドルを追っかけている……という相談かと思いきや、仕事と家事を両立する自立した息子だった。口を開けば開くほど、相談者の印象が悪くなっていく。

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