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「平家を買えるくらいアイドルにつぎ込んでいる」

『テレフォン人生相談』アイドルオタク50歳長男に「結婚してほしい」母親と子離れ

やきもちで息子の彼女を追い払っていた過去

 今まで、長男の人生に交際した女性はいなかったのだろうか?

「就職して2~3年したとき、会社の女の子がうちに菓子折りを持って時々来てくれたんです。とってもお似合いなんですよ、その2人は。1年以上も毎朝、お電話くれたんです。『起きないと遅れますよ~』って。その頃、お父さんが『あっちが痛い、こっちが痛い』って言ってるしね、お父さんで頭いっぱいで、(私は)彼女の気持ちを汲んであげることが。少し邪険にしました、彼女に。『やっと就職したばかりなのに、時々菓子折り持ってくるってどういう意味?』って、半分やきもちで」

「少し邪険にした」とライトに言っているが、自覚している辺り、相当キツい言葉を投げただろうと察することができる。菓子折りを持って家に来るなんて、お相手は相当な好意を持っていたはずだ。もしかして、結婚を前提とした交際だったのでは? 

「子どもだったんですよ。うちのせがれが大人じゃなかったんですね。女の人の気持ちを汲み上げる力がなかったっていうか」

 まったく反省していないのがスゴい。どっちが子どもなのか? 息子さんはちゃんと彼女を作り、お相手が菓子折りを持ってきてくれるようなお付き合いをしていた。それを追い払ったのは自分なのに! 追い払ったくせに「お似合いの2人だった」と浸るのもどうかと思う。

 家のことが落ち着けば、息子にはすぐ次の相手が見つかると思っていたのだろう。でも、結婚を意識できる相手とはそう簡単に巡り会えない。自らの嫉妬で彼女を追い払っておいて、今になって結婚を急かす矛盾。自己中心的にも程がある。息子がドルオタに走ったのも、母のわがままで交際が破綻したという前提ありきの話にさえ思えてくる。

 それともう1つ。当時の彼女を邪険にした母親なら、もし息子に奥さんができてもイビりそうな気がするのだ。長男は嫁姑問題を避けて結婚しないのでは? そう考えると、当時の彼女の危機察知能力は素晴らしい。

長男の趣味を全否定する母親

 相談者が電話をかけてきた大きな要因に、「アイドルグループの追っかけ」という趣味への無理解がある。孫がいてもおかしくないのに、孫のような年齢の女の子を追っかけている息子。後期高齢者の母親からすると、理解に苦しむのかもしれない。

 ただ、そもそも論として他の人に迷惑をかけていないのなら趣味に口出しするべきではない。相談者は「こうするべき」が凝り固まりすぎた典型に思えるが、元気の素を奪う権利は母親にはない。

 しかも、ドルオタは女性だって少なくない。その線からの出会いも決して否定できないはずだ。今の50歳ならまだまだ若いし、全然あり得る。

 悩み相談をしてきた母と比べ、息子の人生は楽しそうだ。熱中する対象と自分の幸せを見つけ、結婚しなくとも満足しているように思える。普段は仕事をきっちりやり、家事もこなし、自分のお金でアイドルを応援。実は、彼はドルオタの鑑なのでは? 

 これまでの長男の人生を振り返ると、“母のコントロールからの逃走”の繰り返しだと思えてくる。就職間もない頃に彼女ができ、結婚の可能性もあったのに母に邪魔をされた。その後、彼女がいないときにアイドルにハマると「なぜ、結婚しないのか?」とプレッシャーを掛けてくる。ドルオタに転んだ要因に母の介入もあったかもしれないのに……。ここまで来るとホラーだ。

 母からすると、息子が自分の元から離れるのが寂しいのだろう。他の若い女にお金をつぎ込んでいる。ホステスに金を貢いでいるのと同じ感覚なのかもしれない。マドモアゼル・愛が、相談者に噛み砕いて説明した。

「お母さんの人生観が何かなって思うと、常に自分が孤独ではなく幸せになるために誰かが必要なんですよ。お母さんが一方的に『私の幸福のためにお前が必要なんだ』という視点で考えていたら、息子さんは心理的に負担になってくるよね?」

「お母さんから見ても(当時の彼女は)似合いの2人だった。ここで、『似合いだからこの2人は結婚する』っていう直感もあったと思うんですよ。そうなると、『私が1人になる』ということでしょ? だから、お母さんの幸せっていつでも他の人が必要なんですよ。全然自立してないんですよ、気持ちが」

「子どもが若い頃はうまく操縦、コントロールできたかもしれないけど、今それが利かなくなってくるのがお母さんの不安なんですよ。お母さんの不安っていうのは、子どもの趣味にまでコントロールが利かなくなってきた不安でもあるよね。息子が遠ざかっていく不安だよね」

 精神的自立をしてない親が、外の世界で楽しく過ごしてる息子に苛々している。自分の世界がないから、他人の幸せを奪いたがってしまう。『テレフォン人生相談』は、実は電話をかけてきた相談者本人にこそ助言が必要だったという展開がかなりあるが、そういう意味では典型的な相談だ。

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