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『マツコ会議』浜口京子&アニマル浜口の哲学とキャラクターと“プロレス”

暴走する父を母娘がなだめるという関係性はなくなった

『マツコ会議』後半では、母の初枝が登場。カメラの前で母娘は小競り合いをした。テーマは京子の恋愛と結婚である。

京子 「私は恋を攻められないんです。恋、攻めれません!」
初枝 「今、(彼氏は)いないの? いるの?」
京子 「いない!」
初枝 「だって、夜出かけるときあるじゃない」
京子 「それは、コンビニにお菓子を買いに行ってるだけ」
初枝 「でも朝方、私が靴箱そっと見ると、雨が降ったりしたら濡れてるときあるからね、サンダルが」
京子 「それは、雨が降ってたか何かで濡れてただけで、別になんとも……」
初枝 「絶対、白状してくれたことないの!」
京子 「だから、いないの! これから見つけるの!! 白状するものがない!」

 京子に彼氏がいると勘ぐる母と「いない!」を連呼する娘。「ビールは半分しか入っていないが、実はいっぱいなんだ」と哲学を説いたアニマルを彷彿とさせた。初枝から見ると、「娘には彼氏がいないが、実はいるんだ」という心境だろうか? ただ、本当に彼氏がいないときに親とのこの問答はキツすぎる。

 かつては、暴走する父をしっかり者の娘と妻がなだめるという関係性が浜口家には存在したが、もう今は違う。

父を尊敬し、レスリングに集中してきた箱入り娘

 この日、京子は“マツコとやりたいこと”を提案し、それを番組内で実際に行っていった。「マツコとスイーツを食べたい」という案では、食べそうで食べないくだりを延々繰り返し、大福を一口食べるだけで15分を要すという“京子ワールド”を作り上げた。

 浜口京子を見ると思うのは、これが素なのか、狙ってキャラを演じているのか? ということだ。ただ、彼女には散々やっておいて自分でちょっと笑ってしまう瞬間がよくある。

 レスリングを引退した後、父以上のキャラクターを見せるようになった京子。その姿を見ると、「あ、今の京子は“浜口京子”をやっているな」と思わなくもない。特に、プロレスファンは思春期の頃から知る京子に対し、突き放した見方ができない。だから、彼女の“ワールド”を見ながらなんともいえない気持ちになる瞬間がある。

 父を尊敬し、レスリングにのみ集中してきた。ある意味、箱入り娘だ。世の親が考える“理想の娘”(中学生期)を、彼女は演じ続けているようにも見える。もしも彼女が結婚したら、胸がいっぱいになるかもしれない。まさに、「このビールジョッキは心でいっぱいなんだ」というアニマル浜口の哲学が、そのときに初めて理解できるのか。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2022/04/29 20:00
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