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『天空の城ラピュタ』宮崎駿がノベライズ版で示した“権力者の隠蔽体質”

文=しばりやトーマス(しばりや・とーます)

宮崎駿の目論見がまんまとあたった一作

『天空の城ラピュタ』ノベライズ版に示された権力者のよる隠蔽体質への皮肉の画像3
スタジオジブリ『天空の城ラピュタ』

 頭から最後まで完璧に仕上がった隙の一つも見つけられない作品でいつ見ても興奮、感動させられる。約40年前の作品でありながら古臭さがまったくないのは、王道の冒険活劇はどの世代の人間の鑑賞にも耐えうる作品になると考えた宮崎駿の慧眼によるものだろう。

 筆者がラピュタを初めて見たのは中学時代、学校の野外学習で近所の市民ホールに生徒が集められた上映会であった。普段はアニメなんて馬鹿にしている教師たちも、中央児童福祉審議会特別推薦作品なら良いと思ったのだろう。

『天空の城ラピュタ』ノベライズ版に示された権力者のよる隠蔽体質への皮肉の画像4
スタジオジブリ『天空の城ラピュタ』

 当時の筆者は中学生にしてひねくれ者だったので、前述した高年齢向けアニメを好んでおり、宮崎駿の子供向け活劇路線を批判的に見ていた(思春期だったってこともあるけど、イヤな子供だねホント)。

が、映画を観終わった後では掌を返したけどね! こいつは最高だ! と。

 ノベライズ版まで買ってしまったぐらいだし(ノベライズにはパズーがその後シータに宛てて書かれた手紙が出てくる。ムスカによって破壊された軍の飛行艦ゴリアテは撃沈されたのに軍は「改修している」と事実を隠蔽していて、「権力者ってのはいつもこうだね」と思ったもんだ)。ひねくれたオタク少年すら偏向させた『天空の城ラピュタ』金ロー17回目(!)の放送は今晩です!

しばりやトーマス(しばりや・とーます)

しばりやトーマス(しばりや・とーます)

関西を中心に活動するフリーの映画面白コメンテイター。どうでもいい時事ネタを収集する企画「地下ニュースグランプリ」主催。

Twitter:@sivariyathomas

最終更新:2022/08/19 10:19
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