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セクゾに続きキンプリも破れる? Adoがビルボードジャパン首位独走中

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King & Prine『TraceTrace』通常盤

 Adoの勢いが止まらない。アニメ映画『ONE PIECE FILM RED』が公開から1カ月強で興行収入138億円、観客動員1000万人を突破と記録的なヒットとなっているが、Adoによる主題歌「新時代」も記録尽くめとなっている。

 9月14日に発表された、ビルボードジャパンによる総合ソングチャート「HOT 100」では、Ado「新時代」が4度目の総合首位を獲得。リリースから時間が経つものの、ダウンロード、ストリーミング、動画再生、カラオケの4指標で1位となっており、映画と共に2022年を代表するヒットとなりつつある。特に強さを見せるストリーミング指標では、2022年の楽曲で初めて5度目の首位を手にしている。

 Adoの独走ぶりに破れ、今週2位となったのは、Sexy Zoneの新曲「Trust Me, Trust You.」だった。9月7日に発売されたこの22ndシングルは初週218,836枚を売り上げたものの、Adoに4000ポイント近い差を付けられる“完敗”となった。

 Adoに大差をつけられた要因は、デジタル配信していないことでダウンロードとストリーミングの指標が動かないことに加え、動画再生指標が90位と低かったことだ。「Trust Me, Trust You.」のミュージックビデオは8月8日に公開されるも、公開から3週目にはYouTubeの楽曲再生数ランキングでトップ100圏外となっており、これまでの総再生回数はおよそ240万回。しかし、Ado「新時代」は公開14週目でも週間のミュージックビデオ再生回数だけで500万回を誇るのだ(総再生回数は5600万回を突破)。

 CDセールスに強いジャニーズ勢を持ってしても、独走態勢のAdoを追い落とすには厳しい。こうした中、早くも注目されるのが次週のKing & Princeとの対決だ。

キンプリ新曲はキャリア歴代2位の初日セールスで好発進も…

 King & Princeは、Sexy Zone同様にドラマ主題歌となる新曲「TraceTrace」を収録した10thシングルを9月14日に発売。オリコンデイリーランキングによれば、発売初日のセールスはおよそ38万枚。King & Princeとしては、6thシングル『I promise』のおよそ41万枚に次ぐ初日売り上げであり、発売初日におよそ35.6万枚を売り上げた5thシングル『Mazy Night』は週間セールスでおよそ51.8万枚を記録していることから、今回のシングルもハーフミリオンは確実視されている。

 単純なセールスでいえばSexy Zoneの倍以上となることが予想されるため、Adoの牙城を崩すことができるか注目が集まるわけだが、実のところ敗色は濃い。それは先週のHOT 100チャートでの結果が示唆している。

 先週もAdo「新時代」が首位をキープしたが、2位となったのは乃木坂46の30thシングルの表題曲「好きというのはロックだぜ!」だった。この乃木坂46のシングルは、発売初週で720,302枚を売り上げていたのだが、それでもAdo「新時代」におよそ600ポイントという僅差ながら及ばなかった。ジャニーズと違ってダウンロードやストリーミングも解禁されているが、ダウンロード指標こそ9位だったものの、ストリーミング指標と動画再生指標は圏外というウィークポイントが原因だったと考えられる。

 さらに1週前に遡ると、Ado「新時代」は首位の座をINI「Password」に譲り渡している。INIの同曲を収録した3rdシングル『M』は初週売上737,348枚と、乃木坂46とほぼ同じ水準だが、命運を分けたのはやはりデジタル指標で、「Password」の動画再生指標は36位にとどまったものの、ダウンロード指標5位、ストリーミング指標15位とデジタル関連の強さが鍵となり、Ado「新時代」をわずか500ポイントという僅差で上回った。

 ダウンロードとストリーミングが未解禁のKing & Princeにとって、Adoの圧倒的な勢いは高い壁となっている。特にビルボードジャパンは、一定以上のCDセールス枚数に対して減算処理を施すことで、デジタル配信のみの楽曲にもスポットが当たるようにし、「CDセールスチャート」化しないように取り組んでいる。「TraceTrace」は今週の動画再生指標で10位と高水準を維持しており、14日夜にはダンスプラクティス動画を新たに公開していることからさらに動画再生指標は伸びを見せそうだが、先週の乃木坂46の結果を考えると、2位に甘んじることになる可能性は高そうだ。

 Ado「新時代」の勢いが急落するまでは、CDセールス特化型のアイドル勢はほとんど首位が取れない状態が続くと見られる。KAT-TUNは最新アルバム『HONEY』のダウンロード・ストリーミングを解禁し、Kis-My-Ft2も最新曲「Two as One」のストリーミングをLINE MUSIC限定で解禁、一部でダウンロード販売されるなど、ジャニーズでも徐々にデジタル解禁の流れは起こっているが、“ビルボードジャパン対策”に本格的に取り組む日は来るだろうか。

加賀美ジョン(音楽ライター)

洋邦問わず、音楽にまつわる編集・ライティングで十数年。クレジットを眺めるのが趣味。

かがみじょん

最終更新:2022/09/15 11:00
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