『#オオカミちゃんくん』7話　令和男子の恋愛アプローチ、優しさだけじゃ報われない？「貪欲な人が…」

うい・はる・にのんの三角関係と煮え切らない態度

　前回、はるへの誕生日に伊坂幸太郎の本をプレゼントして、自分の気持ちをまっすぐ伝えたにのん。今日は、はるがにのんを誘った。

はる「もう俺、本読み終わった」

にのん「早くない？　頑張って選んでよかった」

はる「1週間ぶっ通しで読んでた」

にのん「嬉しい」

はる「にのんとは、趣味が合うのよね」

にのん「マジで思う」

はる「てかなんかね、すごい魅力的だったのそのとき。そこからちょっと気になっちゃってて」

　ええええええええ、今、何気なくはるがスゴい発言！

　にのんの真っすぐで嘘のない言葉が、はるの心の扉を開けていた。今のにのんは柔らかくて力が抜けている。もう強がらなくても、自分らしくいられるから。そんな柔らかなにのんだからこそ、はるもまた惹かれかけているのではないだろうか。はるもにのんといる時は、余計な肩の力が抜けている感じ。

　本は人の心を刺激するアイテムだ。ただ、興味がない人からの本は読む力も湧かないけど、にのんが選んでくれた本だから1週間で読み切ってしまったのだ。はるにはこの1週間、にのんと早く本の内容を話したいという心のエネルギーが発生したと思う。これを恋と呼ばないで、なんと呼ぶのだろう？

にのん「ちゃんと目に入ってて、嬉しい」

はる「もちろんです。だから、何かきっかけがほしいから、今日話そうと思って」

にのん「嬉しい」

　はるもにのんに影響されたのか、素直に自分の気持ちを話している。1～4話にはなかった、新しいにのんがまた花を咲かせる。恋をすると、自分の中に眠っていた新しい自分が姿を現すようだ。にのんのそんな姿が、はるの心をくすぐっている。私の推理では、この時点で、もうはるはにのんのことが好きなように見える。

　遠くから、そんな2人の様子を気にかけているうい。この惑星で、恋がかなり動いてる。

　TGC（東京ガールズコレクション）のショーへ出演する日。女子メンバーのヘアメイクが終わるのを待っている時の、はるとりおの会話をピックアップ。

りお「なんか俺さぁ、はるは今、にのんのほうが強い気がしてる、はるの気持ちが。ういが今までずっと向き合ってくれてて、いいなって思ったけど。その過去のことを考えないんだったら、今、はるはにのんに気持ちがあるように見える」

　視聴者もそこらへん、聞きたかったのよ。ナイス！　りお。

　りおの言葉に、はるの呼吸が一瞬止まったように見えた。りおは言葉で語らなくても、その人の奥底で眠ってる感情を察知する力が強い。りおの優しさの源は、そこにあるのかもしれない。

りお「もうそろそろ、にのんとういのヘアメイクが終わるそうですが。今、どっちとしゃべってきたい？」

　りお、涼しい顔してスゴいこと聞いた。はるの答えは……。

はる「今は決めれないかも。だから（2人を）見て、しゃべりたいと思ったらそっち選ぶ」

　そんな煮え切らなさすぎる発言の直後、同じタイミングでにのんとういがはるのところにやって来た。2人はヘアもメイクもバッチリで、いつもと違うスペシャルな感じ。

　にのんにヘアスタイルを見せつけられても、何も言わないはる。もしや、パワーアップしたにのんに照れている？