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シバターも激白…「YouTuberはオワコン」は本当か?「好きなことで生きていく」の終焉と正常化

文=海月(くらげ)

YouTubeチャンネル『PROWRESTLING SHIBATAR ZZ』動画「2022年の収益、前年に比べ激減でした(ヒカル・ラファエルも)」より

 昨年末から年始にかけて、ラファエル(登録者数180万人)、ぷろたん(同209万人)というトップYouTuberの2人が、それぞれ大幅な収入減を告白。さらに1月7日の動画では、シバター(同122万人)が広告収入について「前年比ほぼ半減」を明かした。

 といっても、シバターでいえば3000万円ほどだったのが1500~1600万円というのだから、これまでYouTuberたちが稼ぎに稼いでいたことも事実だろう。

 YouTubeが日本語対応となったのは、2007年の6月のこと。「好きなことで、生きていく」と大々的なCMを打ち出したのが、2014年のことだった。当時、面白そうなことを思いのままにやりながら、再生回数などに応じて収入を得る姿は、新しい若者の稼ぎ方として羨望を集めた。

 YouTuberになるだけなら誰にとってもハードルが低いが、「稼げる」のは一握り。タレントや専門家のYouTube参入による供給量の増加、コロナ禍などの要因もあり、トップYouTuberたちにとっても状況が一変したらしい。

 一方で、確実に有益で、必要な情報を与えてくれる“専門家”の収益は好調のようだ。

 例えば、人気予備校講師でユーチューバーの“もりてつ”こと森田鉄也氏(26万人)は、「儲かった」ことを報告している。森田氏は職業柄、受験シーズン前は動画の再生回数が増えることから、月により波があるとしたうえで、2022年12月分の広告収入は234万6340円、1月分は243万496円、2月分は過去最高で325万4052円と報告。2022年の総額は2237万9805円で、企業案件などを加味し、2500万円ほどになるという推算を示した。

 また、ガジェット系ユーチューバーの吉田製作所(108万人)は、最近YouTuberが「オワコン」「収益激減」などと発言し、騒がれることにTwitterで反論。〈ワイは更新頻度激減してるけど、収益はそこそこ維持してるので嘘っぱちだと思ってます〉とツイートし、〈別にYouTubeオワコンなわけではなく、そのYoutuberがオワコンなだけだと思うよ〉と持論を展開した。

 株式会社SheepDogの調査によれば、20代の約2割が1日3時間以上も視聴するほど、YouTubeは娯楽、情報収集源として欠かせないものになっている。

 しかし“娯楽”としてのチャンネル数は、今やあまりにも多すぎる。有象無象のYouTuberが繰り出すありふれた企画――大福の豆が何粒入っているか数えてみたとか、爆買いしたとか、鬼ごっこしてみたとか、ただのドッキリとか――には、視聴者も食傷気味だ。まあ、もともと“役に立たない”ことを全力でやって見せる姿が“良さ”だったのだから、当然とも言える。

 逆に言えば、今後は「武器をもっていて、見せ方がうまい」人がちゃんと勝つ、という世界になっていくとも考えられる。正直、これまでは「なぜ人気なのかわからない」というラッキーYouTuberもいたかもしれないが、今後はきちんと知識やスキルがあって、動画でしかなし得ない、かつ見せ方が上手なコンテンツだけが生き残っていくということだ。

 その意味で、結局「テレビっぽいけど、YouTubeならではのコンテンツ」あるいは「もともと俳優や歌手、タレントとして活躍している人たちがYouTubeで見せる“わちゃわちゃ”な姿」は強い。

 “YouTubeならでは”でいえば、ニューヨーク(29万人)の業界ぶっちゃけトークや、さらば青春の光(87万人)の“ギリギリ”を攻める企画が好例だ。中田敦彦(501万人)も、話術に長け、視聴者の興味を引くテーマを企画・解説するうまさが、なんだかんだいって評価されているポイントだろう。

 元テレビディレクターの三谷三四郎氏が手掛ける『街録ch~あなたの人生、教えて下さい~』(104万人)は、尺にとらわれず、長時間にわたってさまざまな人の話をじっくり聞くのが特徴だが、人選や撮影テクニックはさすがだ。また、ジャニーズ事務所のタレントが公式チャンネルで見せる“素顔”は、ファンにとってはたまらないものだろう。

 自分の“得意”とする“武器”は何か。YouTuberたちには、今度こそ本当に、そんな問いが突きつけられているようだ。

最終更新:2023/01/11 16:16

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