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『あしたの内村』も『さんま御殿』も…バラエティで北関東特集が乱発されるワケ

文=今井良介(いまい・りょうすけ)

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番組公式サイトより

 ウッチャンナンチャン・内村光良が司会を務める『あしたの内村!!』(フジテレビ系)が、ひそかにリニューアルされた。昨年4月、7年半続いた『痛快TVスカッとジャパン』の終了を受けてスタートした同番組。当初のコンセプトは「“あした”起こるかもしれないテーマについて様々な対処法を伝えるシミュレーションバラエティ」だったが、11月21日放送回からは「芸人たちが日本全国でリポートロケを敢行し、その面白さと情報を競い合うバラエティー番組」となった。

 12月12日のオンエアで組まれたのが、埼玉、群馬、栃木のオススメグルメや知られざるスポットを芸人たちが紹介する「北関東」特集。視聴率は世帯5.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人3.7%だった。

 「たとえば、リニューアル前の10月3日の2時間スペシャルは世帯4.7%、個人2.7%でした。といっても、この時点ですでに最初のコンセプトから大きく外れ、2時間のうち約90分はアンガールズ・田中卓志の日光・鬼怒川弾丸ツアーでしたが。いずれにしても、企画がブレブレの同番組がこれ以上上向くことはほぼ期待できない。“北関東”というキーワードを用いたのは、目先の視聴率を獲るためでしょう」(テレビ業界関係者)

 「北関東」は群馬、栃木、さらには茨城も包括する地域を指す。時に埼玉も含んだ4県を意味するともされているが、ここ数年、テレビ業界はこの「北関東」の扱いが増えているように見える。

 「2021年6月8日放送の『マツコの知らない世界』(TBS系)は『北関東グルメスペシャル』で、視聴率は世帯10.5%、個人6.2%。F1(女性20~34歳)=5.3%、F2(女性35~49歳)=7.9%、さらにF3(女性50歳以上)も8.7%と高い。また、トーク番組でも北関東の各県がバトルしたり、東京をうらやましがったり、東京と対立する構図が横行しています。

 6月7日放送の『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)では、埼玉出身のハライチ、土田晃之、的場浩司、新内眞衣らが登場。ハライチ・岩井勇気の『大宮周辺までは東京。それ以外は群馬だと思ってる』という“埼玉二分化論”をきっかけに、内紛が勃発。北部勢からは『群馬と一緒にしてほしくない』『方言をバカにされる』など、南部からの扱いに不満が噴出していました。結果は世帯10.7%、個人6.4%と高視聴率でした。

 11月2日には『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でも埼玉出身の芸能人が集合。『住みたい街に選ばれて戸惑う埼玉県民』というくくりで、土田晃之、オードリー・春日俊彰、元日向坂46・渡邉美穂らが出演し、『住みたい街ランキング』で、大宮がかつての憧れの街・恵比寿を抜いて3位になったことから、埼玉話で盛り上がっていました。

 この日の視聴率は世帯7.2%、個人4.3%。最近は裏の『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)にやや劣勢を強いられている同番組ですが、『上田~』の数字が世帯8.6%、個人4.6%であることから考えても健闘したほうではないでしょうか」(同)

テレビで「北関東」企画が増えたワケ

 では、いったいなぜテレビ界は「北関東」に頼るのだろうか?

 「“ご当地自慢”企画は『秘密のケンミンSHOW極』(日本テレビ系)でも鉄板ですが、これは46都道府県全域が対象です。一方の『北関東特集』は、それをより細分化した企画で、ひとえに関東地区の視聴率を意識したものです。関東地区の視聴率は、東京都をはじめ群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県という1都6県の合計2700世帯が対象地域。そこで『北関東』というワードを使うことによって、より見てほしい、より見せたい人々に視聴の動機を喚起させるという狙いがあると思われます。実際、視聴者としては自分たちが住んでいる街の話題が何かしら必ず出るわけですから、思わず見たくなるのでしょう」(同)

 2017年5月9日放送の『さんま御殿』で、すでに「北関東の芸能人がご当地バトル」と題して、栃木のU字工事、茨城の羽田美智子やカミナリ、群馬の井森美幸らが熱い“ふるさと自慢”を繰り広げている(世帯12.5%、個人7.8%)。しかし、最近は「北関東」が頻繁に“こすられている”一方で、同地域以外の人たちには、そのおもしろさがなかなか伝わりづらいのも事実だ。果たして、今後はどうなるのだろうか。

今井良介(いまい・りょうすけ)

1978年生まれ。大学卒業後、放送作家の道へ。情報番組や音楽番組、ワイドショーも担当。現場感覚を生かしてライターとしても活動。明太子好き。

最終更新:2023/01/20 23:27

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