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TKO復活も…パワハラや投資トラブルよりも深刻な「世間に注目されてない問題」

2023/01/30 09:00

木下隆行 TKO 木本武宏

TKO復活も…パワハラや投資トラブルよりも深刻な「世間に注目されてない問題」の画像 — 新たに立ち上がったTKOの公式サイト

　投資トラブルにより古巣の松竹芸能を辞めて芸能活動を休止していた、お笑いコンビ「TKO」の木本武宏が1月23日に都内で会見を行った。

　約半年ぶりに公の場に姿を見せた木本は、この時期まで会見が遅れたことを釈明し、世間を騒がせたことを謝罪したうえで、投資トラブルの経緯について説明。知人を介して知り合った自称FXトレーダーのA氏にお金を預けて取引を任せるうちに、木本は信頼して芸人など10人の友人をA氏に紹介するも、何カ月か経つとA氏と連絡が取れなくなったという。

　こうした状況で、10年来の友人であるB氏から同じようにA氏にお金を預けていると打ち明けられ、不動産投資を持ち掛けられたという。B氏が不動産投資で成功しているとの噂を耳にしていた木下は、FXでの損失を取り戻そうと、藁にもすがる思いで知人らと計4人でお金を預けたところ、こちらも連絡が取れなくなってしまったのだとか。

　FXの件では合計1億7000万円をA氏に預け、6000万円は返ってきたものの、その後音信不通となったが、トラブルが報じられてからA氏の代理人弁護士から連絡があり、昨年9月から返済が始まっているとのこと。一方、不動産投資については合計5億円をB氏に預け、1億6000万円は返ってきたものの、こちらも音信不通に。その後、不動産投資の運用実態がない詐欺である可能性が発覚した。こちらも報道後にB氏から連絡があり、返済についての話もできているが、こちらはまだ返済は始まっておらず、約束が破られた場合は法的措置を講じるとの決意を示した。

　さまざまな協力者の援助や自身が車や家財を売って弁済に充てた結果、FXで生じた損失は出資者全員に返済が済んでおり、周囲の助けもあって木下の負債額は総額1億5000万円ほどまでに縮小しているという。A氏からの返済が始まり、B氏からも返済計画が伝えられており、トラブルの解決の目途が立ったことを受けて今回会見を行い、芸能活動を再開することになったようだ。

　そして会見終盤には約3年前のパワハラ疑惑をきっかけに松竹芸能を辞め、フリーで活動している相方の木下隆行も登壇。木下も改めて自身のトラブルを謝罪したあと、今後はコンビ2人で活動をしていくことや、2月に大阪でトークライブを開催することを発表した。

　今回の会見を受けて、スポーツ紙の芸能担当デスクはこう語る。

「木本さんは投資トラブルについては詳細を説明し、報道陣からの質問に対しても真摯に対応していた印象で、会見自体は世間からも概ね好意的に受け取られている印象です。木下さんが登場したことでコンビ仲の良さもアピールできたでしょうし、『僕たちは今崖っぷちです。というか崖から落ちてます』や『50代に突入しての情けない姿を見て笑ってもらいたい』『TKOは“とにかく・苦労している・おっさん”（の頭文字）』など自虐ネタを交えつつ、何とか再起を図ろうとする姿には業界内外からも同情の声が集まってるようです」

　新たな門出を迎えたTKOの2人だが、一方でこんな厳しい声もある。

「木本さんの投資トラブル、とくにB氏関連の方については詐欺の可能性が高く、額も億単位と大きいですし、返済計画を聞かされているとはいうものの、今後も予断を許さない状況ですからね。テレビ局はトラブルを抱えたタレントの起用には及び腰ですから、地上波への復帰は現状ではかなり厳しいでしょう」（芸能リポーター）

　さらに、業界内では評判のよかった今回の会見で、奇しくも浮き彫りになってしまった問題もあるという。

「多数のメディアが取材し、活字の記事や動画ニュースとして報じた今回のTKOの会見ですが、数多くの媒体が記事を配信している大手ポータルサイトの記事ランキングを見ると、その関連記事がまったくと言っていいほど上位に来ていないんです。つまりシビアな話、TKOの復活にしろ、木本や木下の謝罪会見にしろ、メディアが考えているほど世間は関心を持っていないということ。『注目度が低い』『話題性に乏しい』というのはタレントとして芸能活動をしていくうえで、かなり致命的なことですよね」（大手広告代理店関係者）

　コンビ揃っての不祥事によるテクニカルノックアウト状態から復活を狙うTKOだが、逆転勝利の道のりは厳しそうだ。