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ダイアン津田篤宏、水ダウ「名探偵ドッキリ」のジャッジと正解

ダイアン津田篤宏、水ダウ「名探偵ドッキリ」のジャッジと正解の画像1
『水曜日のダウンタウン』(TBS系)Twitter(@wed_downtown)より

 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(1月22~28日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

ダイアン・津田「犯人はあなただ!」

 これまでいろいろなパターンのドッキリを見てきたけれど、25日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でまた新機軸で面白いドッキリが放送されていた。犯人を見つけるまでミステリードラマの世界から抜け出せないドッキリめちゃしんどい説。文字通り、ミステリードラマのような設定に突然巻き込まれたターゲットが、犯人を見つけるまでその世界から脱出できないドッキリである。

 今回、ターゲットになったのはダイアンの津田篤宏だ。ニセのロケ企画で長野のペンションに呼び出された津田は、ディレクターやカメラマンと翌日のロケの打ち合わせをする。で、そのペンションで一泊するのだが、翌朝、集合時間になってもカメラマンがやって来ない。不審に思ったディレクターが部屋をたずねると、そこには背中から包丁を刺されたカメラマンが横たわっていて、という展開だ。

 もちろん、刺されているとはいってもダミーである。明らかに嘘だとわかる殺人現場。津田もどうやらドッキリ的なものに仕掛けられていると察した様子で、思わず笑ってしまっている。一般的なドッキリであればここでネタバラシになるところかもしれない。が、今回は違う。津田が犯人を見つけないと終わらないシステムである。

 この物語のシチュエーションによると、ペンションの電話線は切られている。携帯電話も圏外だ。町につながる唯一の橋が大雨で流され、ここは陸の孤島になってる。いわば密室状態になったペンション。津田もまた、謎を解くまで解放されないという意味でこの状況に閉じ込められてしまったわけだが。
 
 犯人の候補はペンションのオーナーとほかの宿泊客たち。津田はディレクター役の女性にうながされて宿泊客らのアリバイを調べたり、事件現場を調べたりする。ただ、津田はなかなか探偵役を飲み込もうとしない。「何で俺が解決せなアカンの? 何のやつこれ?」と抗ったり、自分が犯人だと疑われると「テレビのアレやろ。なんで俺が犯人やねん」と設定を離れてメタ的に発言したりする。ヒントになりそうなことが出てきてディレクター役の女性に「何かわかることはありませんか?」とうながされても、探偵役に乗り気でない津田は謎を解こうとしない。というか勘が悪いので適切な答えを返さない。物語が前に進まないため「何かわかることはありませんか?」と繰り返し女性に聞かれたりもする。

 ただ、少しずつ自分で謎を解いていくなかで、津田は少しずつ探偵っぽい言動をしはじめる。探偵役に染まりはじめる津田のグラデーションが見ていておもしろい。で、犯人を追い詰める場面では関西弁ではなく標準語になり「犯人はあなただ!」と喝破。名探偵の誕生である。

 さて、今回のドッキリ(もはやドッキリとは呼べないような気もするが、ほかに呼び方もないので「ドッキリ」としておく)、物語の上で津田は殺人事件の犯人を探していた。つまり謎を解いていたわけだが、同時に、もうひとつの謎を解いていたとも言えるだろう。この企画のなかでどういう役回りが自分には求められているのか、どうリアクションをとったらいいのか。番組を製作する側の意図を汲む、という意味での謎解きである。

 そんな二重の謎解き、あるいは「謎を解く」と「意図を汲む」の同時進行のなかに津田がいたと考えると、勘の悪さに思えた言動もまた違って見えるかもしれない。なぜなら、津田がすんなりと探偵役を引き受け、どんどん謎を解いていったら番組としてつまらないからだ。「意図をうまく汲めない言動をするはずだ」という意図を汲む。勘の悪さを見せたからこそ、津田はこの企画における名探偵になった。

 いや、実際に津田がどこまで考えていたのかはわからない。素でああいった言動になったのかもしれない。そのあたりの謎は解けることはないだろうし、解けないほうが面白いわけだが。

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