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『ブラッシュアップライフ』安藤サクラの「人生何周もしてる人あるある」と倫理観

文=飲用てれび(いんよう・てれび)

『ブラッシュアップライフ』安藤サクラの「人生何周もしてる人あるある」と倫理観の画像1
『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)公式サイトより

 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(1月15~21日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

ロバート・秋山「アイ・ライク・カンケーシャ、OK!」

 副業や兼業が推奨される時代である。1人が複数の職業に従事することもめずらしくない。とはいえ、彼ほど多様な仕事をしている人はいないかもしれない。

 ロバートの秋山竜次。彼はこれまでメディアのなかで、古今東西、有名無名、虚実混交、さまざまな職業に扮してきた。

 それはたとえば、子役やテレビプロデューサーといった実際にある仕事だったり、プロの取り巻き(歌姫の周囲にいつもなぜかいて場を盛り上げている人)など実際にはないけどありそうな職業だったりする。日本お正月モード番組倫理協会(テレビのお正月モードの終わりを宣言する協会)の人など、端からありえない仕事だったりもする。

 さらには、犬や新種の微生物など、もはや仕事ではないし人間ですらないものにも秋山は扮する。そう考えると、プロの取り巻きなどは現代の妖怪なのかもしれない。秋山がもはやライフワークのように取り組む『クリエイターズ・ファイル』は質・量ともに他に類例のない作品群だが、もっとも近いものをあげるとしたら水木しげるの妖怪図鑑だと思う。

 そんなロバート・秋山は先週、テレビのなかでやはりさまざまな人になっていた。19日の『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)では、「雰囲気ことわざ」を添削する秋山さつきなる人物になっていた。18日の『ラヴィット!』(TBS系)では、「グランデ歌手」のジョルナン・ラマになりきり、テノール歌手のごとく朗々と歌い上げていた。

 また、18日の『秋山と映画』(テレビ朝日系)では、タイムスリップしてきた織田信長になり、俳優の宮沢氷魚と買い物ロケをしていた。新しい文化をすぐさま吸収する信長。楽器店を訪れCDの音飛びについて理解したりしていた。先週はプレーンな秋山をほとんど見なかった気がする。というか、プレーンな秋山とは。塩味の塩とは、ぐらい難しい問いだ。

 さて、そんな先週の秋山について、「雰囲気ことわざ」や「グランデ歌手」とはなんなのか、なぜ信長とCDの音飛びなのか、みたいなことを聞かれても困る。そういうものなのだ、と飲み込んでもらわないと。というか、そんなよくわからない設定までふくめて見る者に飲み込ませるところが秋山の真骨頂のようにも思う。

 たとえば、グランデ歌手として出演した『ラヴィット!』。モジャモジャの髪の毛にキャップを被り、半袖のポロシャツにミラーレンズのサングラスといったゴルフにでも行くような出で立ちの彼は、「OK! グッモーニン、グッモーニン」とやたら良い声を張り上げながら登場した。どこの国の人かはわからないが、日本語は少しだけわかるらしい。そして「カンケーシャOK、カンケーシャOK」などと連呼。どうやら彼は、コンサートの一般席ではなく関係者席に座っているような人たちと懇意になりたい人のようだ。

「アイ・ドント・ライク・ファン! アイ・ライク・カンケーシャ、OK!」

 「カンケーシャ」を連呼する彼に、川島明(麒麟)らが「そういうこと言わないほうがいいですよ」と乗っかりながらツッコむ。出演者が徐々にキャラクターを理解していく。秋山も周囲の理解をうかがいながら、キャラクターをその場で練成しているように見える。秋山を中心に繰り広げられるそんな共同作業に巻き込まれる形で、視聴者も設定を飲み込んでいく。

 ロバート・秋山のこの手のやつは表向き、アドリブを交えたキャラクターコントのようである。だが、一種のチャレンジを見ているような気分にもなる。キャラクターの設定をいくつかだけ決めておいて、あとは走り出す、それでどこまで成立させられるか。そんなチャレンジだ。「緊張の緩和」といった見立てで言えば、これちゃんと成立するの? という緊張が見事なアドリブで緩和していくところに、面白さが生まれている面があるように思う。

 にしても、秋山のこの手のやつは、なんと呼べばいいのだろう。キャラクターコントの面はあるが即興の要素が強いように見える。モノマネや憑依芸と言うには、マネや憑依の対象がいなかったりする。やはり「この手のやつ」としか言いようがない。ひとまずそんな呼び方で飲み込んでおいてほしい。

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