日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 木村拓哉を起用しては「まずい」

木村拓哉では「まずい」資生堂CM立ち消え ほかスクープ12本

木原副官房長官の妻めぐる超ド級スクープ
政治生命 VS 文春の威信<

 さて、今週の第1位は、これ1本読めば460円など安いと思う、驚天動地、週刊誌史上初かもしれない超ド級のスクープを放った文春に捧げる。

 岸田文雄の懐刀といわれる木原誠二副官房長官の「妻」が、殺人事件の容疑者として事情聴取されていたのいうのだから、いやはや、すごいというしかない。

 文春は、木原が元銀座ホステスを愛人にし、その間にできた娘を溺愛しているとまず報じた。その子は木原の子だが認知はしていない。

 その子は自分の子どもではないと木原は主張していたが、愛人が「木原の子」だと話した音源があったため、しぶしぶ木原は「自分子どもだ」と認めたのである。

 ここまでが先々週と先週の文春報道である。木原の本妻も元銀座のホステスで、同時に付き合っていたが、出産が彼女のほうがわずかに早かったという理由で、彼女を選んだそうである。

 文春の報道を読み込んでいると、木原の愛人というのは、木原のことが好きだし、子どもを可愛がってくれるから頼りにしているが、本妻に対して思うところがあるのではないか。そう思えてならない。

 今週の文春は、その木原の本妻に「殺人容疑」がかかっているという仰天情報である。

 事の経緯はこうだ。本妻は木原と結婚する前に結婚していた男性がいた。相思相愛に見えたが、2006年4月10日、彼女の夫が自宅の1階で不審死したのだ。しかし、当初の警察の見立てでは「覚醒剤乱用による自殺」ではないかと見られていた。だが、男性の父親たちが納得しないため不審死事案として扱うことになったという。

 その日不審死を遂げたのは、風俗店勤務の安田種雄。彼の当時の妻こそX子(木原の本妻)だった。

 ときおり言葉を詰まらせ、沈痛な面持ちで当時のことを振り返るのは、安田の実父である。

「居間のドアも開いていて、一歩足を踏み入れると、そこに息子の頭があったのです。『おい、この野郎。こんなところで寝たら風邪ひくぞ』と身体を起こそうとしたとき、足の裏を冷たいものが伝った」(父)

 部屋の照明のスイッチを手探りでつける。眼に飛び込んできたのは血の海。そこに息子の亡骸が溺れていた。血糊に染まったタンクトップとカーゴパンツ。血飛沫は天井に達している。仰向けに倒れた安田さんは目を見開き、息絶えていた。実父の脳裏には、17年経った今もその光景が鮮明に焼き付いているという。

「(管轄である)大塚署の警察官が駆けつけ、私は一階で事情聴取を受けました。気になったのが、X子と子供二人の存在。刑事さんに『どこにいるんですか』と聞くと、『本人は二階の奥の寝室にいたそうです』と言うんです」(父)

 X子は警察の調べに対し、『私が寝ている間に、隣の部屋で夫が死んでいました』と供述したという。

『ナイフを頭上から喉元に向かって刺したと見られ、その傷は肺近くにまで達していた。死因は出血死。さらに安田さんの体内からは致死量の覚醒剤が検出された』(捜査関係者)

 当初、警察の見立ては、覚せい剤乱用による自殺ではないかというものだった。

「二階のテーブルと作業台の上で覚醒剤が入った約2センチ四方のビニール袋が発見されたのですが、不思議なことに血が付着していた。刑事さんに『なんで血がついているんですか。指紋は調べたんですか』と聞くと『検証作業をしてる間に怪我をして血が付いたんじゃないですかね』と言っていた。それに自ら喉を刺したとすれば、なぜナイフが丁寧に足元に置かれていたのか。疑問点を考え出せばキリがなかった(父)

 X子は葬式の時にも来なかったようで、ほどなくして彼女から電話があり、

「私、遺体は引き取りません」

 といったという。

 父親が彼女と話したのはそれが最後になった。

 彼女はその後、銀座のホステスになり、東大出身の元財務官寮で自民党一回生だった木原と恋に落ちて結婚する。

 だが、2018年春、一人の女性刑事がこの事件に疑念を抱き、動き出す。事件当時、X子はYという男性と親密だった。そのYが事件当日、彼女の家の方向に向かっていたことがNシステムから判明した。

 しかも彼は覚醒剤取締法違反容疑で収監中だったのだ。Yを訪ね、女性刑事らが粘り強く聞き取り調査をした結果、Yは、「あの時X子から『殺しちゃった』と電話があったんだ。家に行ったら、(夫の=筆者注)種雄が血まみれで倒れていた」と証言したというのだ。

 2018年10月9日、木原の自宅がある東京・豊島区のマンションに捜査員たちが向かい、木原の妻に任意同行を求めたという。だが、幼子のいることを考慮して、出頭してもらうことになったが、彼女は「事件には関与していません」「わかりません」というばかりだった。

 それから1カ月後、突然、女性刑事たちは事件から外されてしまったのである。

 政治的配慮が働いたのではないか。当時の捜査員は、政権与党の有力議員の妻が「殺人事件の容疑者」として逮捕されれば、「自民党を敵に回すよ。最終的には東京地検の意見を受けて、警察庁が『やめろ』という話」だと語っている。

 愛人のA子が知人に語った音声では、「(X子さんが)連行された時、すぐ来たんですよ。私(のところ)に。あの人(木原)。『離婚できるよ』、『離婚届も書いたから』って」

 しかし、「やっぱり『離婚したら、奥さんがまた連行される可能性がある』っていう話になり。(私が)『連行させればいいじゃん』って言ったら『子供もいるし、どうするんだ』みたいな話になって」、となっているのである。

 文春は、Yにも会って話を聞いている。彼は、「ただ、結局、僕の話(供述)があったとしても、やっぱり落ちない(自供しない)と。結局そこじゃないですか。守られている砦が強すぎるから」と、X子の夫の木原の権力者としての存在が、事件解明の妨げになっているというのだ。

 これが事実だとすれば、将来の総理候補に致命的なスキャンダルということになる。木原側の弁護士は、「事実無根」だとし、報じた場合は名誉棄損で刑事告訴すると脅しているが、文春は8ページの大特集で、それに堂々と答えている。

 木原官房副長官は早速抗議文を文春に送り、刑事告訴をするという。文春オンライン(7月5日)ではこう書いている。

 木原は〈事実無根の内容であるばかりでなく、私と私の家族に対する想像を絶する著しい人権侵害〉、〈文藝春秋社に対し刑事告訴を含め厳正に対応いたします〉とした上で、〈週刊文春の取材姿勢に対し、あらためて強く強く抗議をいたしたく思います〉と結んでいる。

 代理人弁護士も、〈速やかに文藝春秋社及び記事掲載にかかる関与者について刑事告訴を行い、法治国家における、このような取材及び報道のあり方の公正さ、社会的相当性について公に問うとともに、法務省の人権擁護機関に対しても救済を求めることとなります〉としている。

 だが文春はこんなことでは驚かない。

「週刊文春」編集部は「本件記事は、ご遺族、警視庁が事情聴取した重要参考人、捜査関係者などにじゅうぶん取材を尽くした上で、記事にしており、削除に応じることはできません。木原氏は、婚外子を巡る取材に虚偽の回答を小誌に寄せた後、それが明るみに出ると、取材を拒否。そして、本件記事では個別の事実確認に対して一切応じることなく、一括して『事実無根』として刑事告訴されるとのことです。政権中枢にある政治家のこうした対応に驚いております」としている。

 前代未聞のスキャンダルはどう決着するのか。木原は政治生命をかけ、文春は“威信”をかけての闘いが始まった。(文中敬称略)

【巻末付録】

 まずは現代から。

「山口小夜子 美は、いつも謎めいている」「宮澤エマ 漆黒のビューティー」。そうそう宮澤って元総理の孫なんだね。

「佐山すずか 夕立に濡れたカラダ」。袋とじ「小宮一葉 決意のファーストヌード」。今週もヘアヌードはなし。

 お次はポスト。

「映画で味わう女優のおっぱい」。袋とじ「全裸おみこしワッショイ!」

 袋とじ「新星ヘアヌード袋とじ 神木麗は挑発したい」「高砂ミドリ わるい妹」

「大阪大院修了のバレリーナ藤かんなSNS炎上騒動を語る」

 ヘアヌードはなくてもいいけど、現代は迫力不足。今週はポストの勝ち!

元木昌彦(編集者)

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

サイト:記事一覧

もときまさひこ

最終更新:2023/07/11 19:00
12345
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed