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ジャニーズ弱体化でTOBE勢いづくも…“逃げ得”タッキーへの追及を求める声が続出

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滝沢秀明氏

 ジャニーズ事務所の元副社長・滝沢秀明氏が立ち上げた新事務所「TOBE」から、7人組グループの「IMP.(アイエムピー)」が8月18日にシングル「CRUISIN’」で世界同時配信デビューすることが発表された。

 3月に立ち上げが発表されたTOBEから、音楽作品がリリースされるのはこれが初めて。滝沢氏は7月末に行ったTikTokライブの中で、楽曲の配信についてファンの反応を探り、どの配信サービスを利用するかを「8月の1週目までに決めておいてほしい」とファンに依頼していたことから、近々何らかのリリースがあるのではと見られていた。

 TOBEは、7月2日に元V6の三宅健の所属が発表されたのに続き、7日には元King & Princeの平野紫耀と神宮寺勇太の所属を発表、そして14日には、元ジャニーズJr.で、ジャニーズ在籍時代は「IMPACTors」として活動してきた佐藤新、影山拓也、横原悠毅、松井奏、椿泰我、基俊介、鈴木大河の7名が合流を明らかにし、7人そのままでIMPACTors改めIMP.として活動していくことを発表していた。

「いずれも今年5月にジャニーズ事務所を退所した面々で、この7月だけで、元ジャニーズのタレント10名がTOBE所属になり、TOBEは“ジャニーズ二号店”化しつつある。ジャニーズJr.だったIMP.の7人は、TOBEに移籍したことでデビューを掴み取ったような形で、なかなかデビューに至れない現役ジャニーズJr.としては複雑な心境でしょう。特にIMP.がデビューする8月18日は、ジャニーズJr.グループ・HiHi Jetsの『HiHiの日』だけに、ジャニーズファンからも『わざとぶつけたのでは?』と疑いの声が出ています。8月19日・20日には東西ジャニーズJr.による東京ドーム公演もあり、ここでデビュー発表もあるのでは……と期待を高めているタイミングですしね」(アイドル誌記者)

 一方、窮地に立たされているのが本家・ジャニーズ事務所だ。国際連合人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会の専門家が先日、創業者の故ジャニー喜多川氏による未成年タレントへの性加害問題についての調査結果を発表し、「事務所のタレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという、深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」「日本のメディア企業は数十年にもわたり、この不祥事のもみ消しに加担したと伝えられている」などと指摘。「謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要性」があるとの声明を出したことで、今や国際社会の関心事となっている。

「人権理が発表したステートメントの中で、具体的に事例を挙げられた“問題企業”はジャニーズ事務所と東京電力だけ。さらに、ジャニーズ事務所主導によって設置され、今回の問題について調査する『外部専門家による再発防止特別チーム』についても『透明性と正当性に疑念が残る』と指摘されるなど、ジャニーズ事務所の対応に厳しい意見が出されている。今回の記者会見をきっかけに、欧米のエンタメ業界に強い影響力を持つ大手業界紙である『Variety』と『Hollywood Reporter』も性加害問題を報じており、今後は国外でも議論が沸騰しそう。実際、アメリカでの被害者に弁護士が接触し、アメリカで裁判を起こさせようとする動きがみられるとの一部報道もある」(週刊誌記者)

 ジャニーズ性加害問題をめぐっては、フジテレビが中継する9月開幕の『FIVB パリ五輪予選 ワールドカップバレー2023』で、関西ジャニーズJr.の「Aぇ! group」がスペシャルサポーターを務める予定だったが、取りやめになったと「朝日新聞」などが報じるなど、すでに事務所に影響も出始めているが、弱体化していく古巣を尻目にTOBEが勢いづいているのをみて、忸怩たる思いでいるのがジャニーズファンたちだ。

「滝沢氏は元ジャニーズタレントだっただけでなく、ジャニーズJr.の育成・プロデュースを担当するジャニーズアイランド社長という立場を務めていたわけで、事務所社長である藤島ジュリー景子氏よりも“実情”を知っていたとみられている。また、被害を告発した元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトが在籍していた頃など、それ以前にジャニーズJr.を統括していたのが、元SMAPマネージャーで現在はCULEN社長の飯島三智氏。しかし、この件では2人がマスコミから追及されることはなく、ジャニーズファンからすれば“逃げ得”となっているように見え、納得がいかない人は多い」(同)

 こうした状況から、ネット上では「ジャニー氏の後継者である滝沢秀明氏や、Jr.を管轄していた飯島三智氏らの調査も併せて行うべきです」「ジャニー氏と共に長年Jr.の育成に関わって後継者となり、昨年10月末までJr.のマネジメント会社の社長だった滝沢秀明氏が追及されないのは不思議」「滝沢氏や飯島氏も黙認していた側なのは明白なのだから辞めたから責任はないというのはおかしい」といったブーイングが飛び交っている。

「英BBC放送のジャーナリストがジャニー氏の性加害問題を取り上げるドキュメンタリー制作のために来日し、ジャニーズ事務所に“突撃”したのが昨夏。滝沢氏は昨年9月に“突発退社”を申し出ており、TOBEがジャニーズタレントを引き抜いて活動しているように映ることから、滝沢氏はBBCのドキュメンタリーきっかけで性加害問題が大々的に取り沙汰されるであろうことを予見して事務所を飛び出し、新事務所を立ち上げたのではとの見方もある。それだけに滝沢氏が沈黙を続けていることが不誠実に感じられる人も少なくないようだ」(同)

 ジャニーズの性加害問題については、「タレントには罪はない」という論調もある一方で、「後輩たちへの性加害を黙認した」タレントへの批判もある。その点では、ジャニーズもTOBEもまったく一緒であるように思えるが……。

与良天悟(芸能ライター)

1984年、千葉県出身のウェブメディア編集者。某カルチャー系メディアで音楽や演劇を中心にインタビューなどを担当するほか、フリーで地元千葉県の企業の記事なども請け負っている。

よらてんご

最終更新:2023/08/11 20:00
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