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ジャニーズ伝説の広報、白波瀬傑代表取締役副社長のマスコミ掌握術

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 故ジャニー喜多川元社長による性加害問題により大揺れのジャニーズ事務所。連日、多くの報道がなされているが、9月7日に行われた会見に出席しなかった大幹部が白波瀬傑代表取締役副社長だ。

 7日の会見中、今月5日付でジュリー前社長とともに白波瀬氏が引責辞任したことも発表されたが、集まった報道陣の中には白波瀬氏が今回の会見に出席しないことを糾弾する声もあった。

 白波瀬氏といえば、長年にわたってジャニーズ事務所の広報のトップとも言える立場にあり、マスコミ対策を担ってきた人物だ。スポーツ紙の記者は明かす。

「テレビ局や女性誌、スポーツ紙の芸能面のジャニーズ記事担当の記者、いわゆる“ジャニ担”などの間では親しみも込めて『しーさん』『Cさん』と呼ばれていました。年齢は70代前半でしたが、実年齢より若く見えます」

 所属グループのコンサートや所属タレントの出演する映画、ドラマ、イベントなど、ジャニーズ事務所関連の直接的な取材に関しては、これまで基本的には同事務所と友好関係にあるメディアしかできなかったが、そうした場ではほとんどのケースで白波瀬氏が現場を仕切ることになる。

 そんな白波瀬氏だが、年に1度だけ“親ジャニーズ”以外のメディアの前にも姿を現すことがあったという。

「『SMAP』や『嵐』、『King & Prince』など毎年数多くのグループが出場する『NHK紅白歌合戦』の個別リハーサル後の囲み取材の時です。『紅白』についてはNHKが取材マスコミの窓口を担当している関係で、さしものジャニーズ事務所といえどもメディアの“えり好み”はできません。当日はジャニーズタレントのスキャンダルも記事にする“アンチジャニーズ”のマスコミも取材に来たり、資料用の写真を撮影しに来たりするのですが、そうした場でも白波瀬氏は仕切りこそしないものの、目を光らせています。普段見慣れない記者が『紅白』と関係のないプライベートに関する質問をしようとするとNHKのスタッフに目配せして制止させたり、懇意の“ジャニ担”の記者に『あのコ、どこの媒体?』と確認したりしていましたね」(女性誌記者)

 その一方、水面下では密かに“アンチジャニーズ”マスコミともパイプを築いていたという。

「数年前までジャニーズ事務所は所属タレントの熱愛などのスキャンダル記事に対しては表向きノーコメントや非対応というスタンスを貫いていましたが、白波瀬さんが一応の窓口として機能していました。自分が関知していないところで無断で記事を出されるのが一番困るのでしょう。ジャニーズタレントのスキャンダルを扱う週刊誌や女性誌、写真誌、夕刊スポーツ紙などの編集長や芸能デスクとの間に『記事を載せる前にかならず連絡を取り合う』といった暗黙の協定が結ばれていたようです。年に数回は極秘で会って、白波瀬氏が御馳走するなどして情報交換もしていたそうですからね」(前出の女性誌記者)

 ジャニーズ帝国の黄金期を支え続けてきた功労者にはぜひとも、創業者兼元社長の犯した大罪の真実を公の場でつまびらかにしてほしいものである。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2023/09/19 08:00
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