日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『ブラックファミリア』主人公家庭も一気に崩壊へ

『ブラックファミリア』渡邉理佐が怪しくなさすぎて怪しい――主人公家庭も一気に崩壊へ

『ブラックファミリア』渡邉理佐が怪しくなさすぎて怪しい――主人公家庭も一気に崩壊への画像1
読売テレビ『ブラックファミリア ~新堂家の復讐~』公式サイトより

『ブラックファミリア~新堂家の復讐』(日本テレビ系)の第6話が11月9日に放送された。本作品は、芸能人を目指した次女の梨里杏(星乃夢奈)が学校で転落死し、幸福な家庭が崩壊した新堂家。死の裏側には政財界に影響力を持つ早乙女家の存在があると知り、一葉(板谷由夏)ら残った家族は真相を探るべく暗躍するストーリーだ。一葉は家政婦として早乙女家に潜入、他の家族もさまざまな形で早乙女家に近づく。梨里杏が受けたオーディションで早乙女秋生(平山祐介)が受験女性を食い物にしていることが資料から発覚。やはり梨里杏の死と早乙女家には直接的な関係があると思わせる内容だったが……。

 病の容態が急変した早乙女泰造(小野武彦)に呼び出された一葉は、泰造から「一葉が梨里杏の復讐で早乙女家に潜入したことを知っている」と2人きりで知らされる。泰造は復讐をやめるべきと諭すが、一葉の気持ちは変わらない。犯人を問い詰めるが、泰造は「知らない」と返答した。その後、泰造は亡くなる。亡くなった泰造は一葉に退職金を用意しており、クビ寸前になるも秋生や早乙女葵(瀧七海)の希望もあって早乙女家に残ることとなる。クビも泰造の計らいなのだろうが、一葉は踏ん張るというわけだ。

 長女の新堂沙奈(渡邉理佐)は、プロデュースで信頼関係を築いた政治家の早乙女倫太郎(塩野瑛久)と食事をする。倫太郎は自身のスキャンダル動画を流出させたのが梨里杏だと改めて発言。「あいつらは金のためならなんでもやる」と吐き捨てる倫太郎に、沙奈は怒りを抑えるのに必死だった。それでも敏腕ジャーナリストを演じ切り、秋生らの開く「飲み会」の存在を知る。

 秋生がオーディションのタレント候補を食い物にしているのは事実で、オーディション運営の釘抜(しゅはまはるみ)が秋生に女性を流している描写も。これぞ腐った芸能界!といったところだが、よくよく考えるとこのドラマを作っているのも芸能界なので何とも複雑な内容ではないだろうか。五十嵐優磨(森崎ウィン)は、変わらずイケメン韓国人を演じて葵に近づく。テレビ電話で会話をするも、葵は祖父である泰造の死に動揺しており、高校の同級生で親友だった梨里杏が死んでから「息ができない」とした。優磨もかつて自殺をしようとしており、潜入も忘れて同情、彼女の「会いたい」という気持ちに応じてしまう。

 以前、秋生が一葉を襲っているところを目撃した夫の航輔(山中崇)は、その嫉妬もあってか「もう(復讐は)やめよう」とまでいう事態に。それでも止まらない一葉に航輔のジェラシーは爆発寸前である。

 その日、一葉は秋生に「君の狙いはわかってる、今夜、部屋で待ってる」と言われ、秋生の部屋に入る。部屋にはバスローブにパンツ一丁でやる気満々の秋生が。一葉は「狙い」とは何かを聞き出そうとするが、秋生は「俺のすべてが欲しいんだろ?」とまるで事件の役に立たない発言をして一葉に手を出そうとする。一葉は秋生を受け入れるフリをしてまたがり、服に隠していたハサミを使って秋生を殺そうとする。その刹那だった。「お取込み中失礼」と部屋に入ってきたのは早乙女麗美(筒井真理子)、そして航輔だった。まさかの裏切りを匂わせる展開で第6話は終わった。

 新堂家も崩壊寸前だが、早乙女家はすでに完全崩壊と言える。第1~5話までは無理やりなトンデモ展開のオンパレードだったが、第6話に関しては割とリアリティのある描写に終始し、好感も持てた。新堂家の面々は死んだ梨里杏との思い出がそれぞれにあり、その思い出それぞれが彼らの人生において重要なファクター、という映像展開も悪くないように思われる。

 新堂家も山中崇が復讐に消極的になり、森崎ウィンが早乙女家の娘に強い同情で惹かれるなど、家族が同じ方向を向いていないのは明らか。板谷由夏と渡邉理佐だけがいまだ本気で真相を追っている状況で、完全に分断されている。そして、ここまで一切状況に揺さぶられない唯一の存在が渡邉。逆に怪しいとしか言いようがなく、秋生はじめ早乙女家の面々が殺人をしそうな気配が見えない。

 こういうドラマは大抵「どんでん返し」があるものだが、今のところ渡邉が犯人候補筆頭と言えそう…果たしてどうだろうか。

■番組情報
木曜ドラマ『ブラックファミリア ~新堂家の復讐~』
読売テレビ・日本テレビ系毎週木曜午後11時59分~

出演:板谷由夏、山中崇、森崎ウィン、渡邉理佐、星乃夢奈、筒井真理子、塩野瑛久、平山祐介、瀧七海、小野武彦、少路勇介、長妻怜央(7ORDER)、しゅはまはるみ、カトウシンスケ、釈由美子 ほか

脚本:佐藤友治、城定秀夫、富安美尋
監督:城定秀夫、坂本栄隆、本田隆一
音楽:Yuria Miyazono、石毛駿平
チーフプロデューサー:岡本浩一
プロデューサー:福田浩之、馬場三輝(ケイファクトリー)
制作協力:ケイファクトリー
製作著作:読売テレビ

公式サイト:https://www.ytv.co.jp/blackfamilia/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/11/16 12:00
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

終わらないジャニー喜多川の性加害問題

今週の注目記事・第1位「裏金前副大臣はパパ活...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真