ビートたけし「ジャニー喜多ノ川です」に大ウケ…『ゴゴスマ』内田恭子らに「異常」と指摘も

　ビートたけし（北野武）が11月15日、自身が監督・主演などを務めた映画『首』が23日に公開されるにあたって、日本外国特派員協会の会見に登場。「ジャニー喜多ノ川です」と挨拶したことが賛否を呼ぶ一方で、会見を生中継したワイドショー『ゴゴスマ -GO GO！Smile！-』（TBS系）のスタジオ出演者にも批判が寄せられているようだ。

　この日、たけしは開口一番、「はじめまして、ジャニー喜多ノ川です」とジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川氏と自身の苗字を絡めたジョークで挨拶。

　その後、「ジャニーさんのスキャンダルに驚きはあったか？」とジャニー氏の性加害問題について質問が及ぶと、たけしは「芸能界にいたらジャニーズのタレントとか、そういう人たちと仕事は何十年もやってるんで、そういうことはいろいろうわさを聞くし、いろんな人から、それはよくあったことだというふうに聞くけれども、自分たちにとっては『そういう世界に行ったら、それは当然あるだろうな』としか、その当時考えていなくて、最近になってそういう問題がすごい世界で大きな問題になるっていうのは、時代の流れかなって思う」とコメント。

　さらに、昔は一般的に「悪いことすると、お前はサーカスに売っちゃうぞ」という脅し文句があったとした上で、「芸能の仕事っていうのは奴隷ではないけれども、商品として人間を扱って、それを見世物としてお金を稼ぐという商売が芸能界だっていう、昔ながらの習慣が残っている」「日本の芸能界は、最近はよくなったけど、昔から酷いもんだとは思ってました」と語った。

「ジャニー喜多ノ川です」…ワイプに古舘伊知郎や松本明子の笑顔

　この発言を受けて、多くのネットユーザーが「芸能界の長い歴史を見てきた重鎮の貴重な言葉。考えさせられる」と関心を寄せている様子。

　ただ、「ジャニー喜多ノ川です」と言って笑いを誘ったことについては、「たけしさんのぶれない芸風かっこいい！」「ビートたけしだから許されるボケだね！」と賛辞がある一方で、「大物ならジャニーさんの名前いじって悪ふざけしても許されんの？　被害者の気持は？」と否定的な声もあり、賛否両論を巻き起こしているようだ。

　また前述の通り、『ゴゴスマ -GO GO！Smile！-』ではこの会見を生中継で放送。たけしが「ジャニー喜多ノ川です」とボケた直後のワイプには、一切表情を変えず真顔のMC・石井亮次アナウンサーが映った後、たけしのボケに大ウケしている不定期コメンテーター・内田恭子の表情に切り替わり、続けて笑顔を浮かべる曜日レギュラー・古舘伊知郎、同じく笑顔の松本明子の順に映っていた。

　この放送を見ていた一部ネットユーザーからは、「コメンテーターたちが笑ってるスタジオの雰囲気が恐ろしい。なぜこのタイミングで笑えるのか」と批判が噴出。

　なお、前日の同番組では、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」に所属していた40歳代の男性が大阪府内で首を吊って死亡していた事件を約10分間にわたり報道。それだけに、古舘らを「異常」と感じた視聴者もいたようだ。

　SMAPが総合司会を務めた2014年放送の『FNS27時間テレビ』（フジテレビ系）では、「ジャニー喜多ノ川」に扮して香取慎吾との中継に登場し、爆笑をかっさらっていたたけし。その頃とは、状況が全く変わってしまったといえそうだ。

仲宗根由紀子（エンタメ系ライター）

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

なかそねゆきこ