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ジャニーズ新会社「STARTO」福田淳氏が真っ先に文春に登場…続くファンの反発

かつてのジャーニーズ事務所

12月8日、旧ジャニーズ事務所は、タレントのマネジメント等を行う新会社の社名を「STARTO ENTERTAINMENT」、同社代表に福田淳氏が就任することを発表。その福田氏は就任後真っ先に「週刊文春」の独占インタビューを受けた。福田氏は同記事で「性加害問題は週刊文春さんから始まったので、新しい会社は、やはりここから始めるべきだと思った」と語っているが、公の場で話すより先に、ジャニーズ叩きの急先鋒であった文春の利益に与するような判断をした福田氏には、多くのジャニーズファンが反発。業界関係者からは「文春との関係性を強化して、自身や自社に対しするバッシングを封じたいのではないか」と見る向きも強い。当サイトで、独自の目線でジャニーズ問題を考察するコラムを執筆してきた作家の沖田臥竜氏も同様の違和感を持ったようだ。メディア事情にも詳しい同氏はどう見たのか?

芸能界は「週刊文春」を中心に回っている

 いつから、特定の週刊誌のご機嫌さえ伺っておけば、自分たちに都合の悪い情報が社会に広まることはないだろうという認識を持たれるようになってしまったのだ。つまり「この媒体さえ押さえておけば、メディア・コントロールができる」と思っている企業や芸能プロのトップが増えているという状況だ。しかし、そんなことが、当たり前にまかり通るようになれば、他の媒体や現場で働く記者は面白いと思うだろうか。

 取材する者、ペンを持つ記者は、芸能界などとは違い、決して華やかな世界ではないかもしれない。

 影響力のある人たちのスキャンダルやゴシップを書こうものなら、「ネットニュースごときが」「週刊誌風情が」と文句を言われることも決して珍しいことではないだろう。

 だがらこそ、矜持を持っているのだ。私に言わせれば、そこに媒体の知名度なんて関係のないことだ。バカにされれば、誰だって記者たちは内心で「舐めやがって」と思う。当たり前ではないだろうか。記者とて人間である。仕事として、プロとしてやっているのだ。それを蔑まれたり、軽く見られたりして面白いと思うわけがない。

 中には、何も感じないという記者もいるかもしれない。悪いことは言わない。そんな記者は筆を折ることをお勧めしたい。なぜならば、記者として失格だからだ。

 まわりくどい言い方はやめよう。私ははっきりと言いたい。今の芸能界は「週刊文春」を中心に回っているようだ。まずは文春に気を使うことが、芸能界でうまく立ち回っていく秘訣とでも思っているのだろう。誤解しないでもらいたいが、私は文春が嫌いではない。どちらかといえば、高く評価している。

 文春が「えっ、そこまでやるの!?」というくらいの、インパクトの強いスキャンダル報道をやって、ジャーナリズムのトップに君臨していてくれないと、マスメディア全体が安く見られるので、文春が持つ存在感は支持している。また、文春がいるからこそ、他媒体は文春を意識しながら、「負けてなるものか!」と切磋琢磨できるのだ。

 だが、である。そうした文春偏重の意識を芸能界の経営側が露骨に表に出したら、他媒体は面白くはないだろう。

 そもそも、一連のジャニーズ問題は、文春がぶち上げ、社会問題にまで発展させたのだ。文春サイドもまさか、ジャニーズという名称が消滅するような事態になるまでの社会現象を巻き起こすとは思っていなかったはずだ。

 たまにいる。後から、最初からゴールはそこだった……としたり顔でいう人間が。うそつけである。預言者でもあるまいし。文春の場合でいうと、過去にどれだけ報じても他メディアは一切触れなかったのだ。今回に限って、このような状況になるとは、当事者も思っていなかったはず。結果だけ見て、自身の感情や思いを都合のいいように変換させてはならない。

 私は、ジャニーズを応援している。ファンでもない私が、なぜ今のジャニーズを応援しているかといえば、ジャニーズ問題の扱われ方に納得がいかないからだ。故人となったジャニー喜多川氏に話を聞けない状態で、片側の意見だけを聞いて、法的にも時効が成立しているものまで取り上げて、性加害には直接的に関係がない、事務所に残された人たちをまるで共犯者かのごとく攻め立てたことが気にいらないのである。

 そこに、正義や公益性を帯びたジャーナリズムが存在しているとは思えないのだ。マスメディアは、ジャニー喜多川氏が健在のときには、やるべきことをやり切れず、亡くなったときは、あれだけ哀悼の意を表明していたのに、死後、何年も経ってから「大悪党でした」と一斉に報じる。それならばまず、これまで性加害問題を見て見ぬふりをしてきた全メディアが、ジャニー喜多川氏の功績を讃えてきたことも含めて、まずは釈明や謝罪すべきではないのか。

 今になって、捜査当局によって何らかの証拠などが持ち上がり、刑事事件案件になったというのならば、メディアの掌返しも理解できる。ただ、そのようなものはなかった。これまで散々言われてきたことを、文春が仕掛けた外国特派員協会での記者会見から発信したことによって、NHKや共同通信が同調し、世論を動かしたのだ。

 それにしても、あれだけジャニーズとは蜜月だったNHKが、反ジャニーズの空気に瞬時に迎合したさまは見事だった。だから、テレビ離れが進むのだと思わずにいられなかった。

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