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『グレイトギフト』郡司“津田健次郎”が下剋上宣言! 部下を人質にとられた藤巻“反町隆史”は……

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テレビ朝日『グレイトギフト』公式サイトより

 登場人物のなかでも特にヤバイ人物が『ギフト』の主導権を握ってしまった……。2月8日に『グレイトギフト』(テレビ朝日系)の第4話が放送され、殺人球菌『ギフト』を巡る院外攻防が展開された。初めて『ギフト』を使用した黒幕、『ギフト』を駆使して医療界をのし上がろうとする白鳥(佐々木蔵之介)の動向が物語の主軸だったが、ここにきてブレーキの壊れた人物が『ギフト』を使用して暴走しそうな勢いだ。

 本作品は大病院・明鏡医科大学付属病院のしがないアラフィフ病理医・藤巻(反町隆史)が、急性心不全で亡くなった遺体から謎の殺人球菌『ギフト』を発見したことから、さまざまな人物の陰謀や野望に巻き込まれていくサスペンスドラマ。『ギフト』を研究対象として秘密裏に研究培養していた藤巻だったが、病院理事長の座を狙う白鳥に利用されて以降、白鳥やその部下の郡司(津田健次郎)の指示を受けて悪事に加担することになる。藤巻は入院中の妻・麻帆(明日海りお)を事実上の人質にとられ、反旗を翻せないなか、第4話では新たな人質をとられることとなった。

 第3話のクライマックスで、『ギフト』を悪用して医療界を駆け上がろうとする白鳥と郡司に脅され、妻を守るために加担し続けるべきか、それとも正義を貫くべきか葛藤し、精神が崩壊した藤巻。自ら『ギフト』を服用して命を絶とうとする藤巻を止めたのは、同僚の検査技師の久留米(波瑠)だった。久留米は危険をおかしてでも藤巻の研究に協力しようとするワケを「藤巻に好意があるから」とまさかの告白。これを愛の告白として受け、取り繕う藤巻だったが、久留米が抱いていたのは不器用ながらも意志を貫こうとする“人間性”が好きだというまさかのすれ違い。気弱な藤巻と毅然とした態度を崩さない久留米。その後の久留米の舌打ちシーンなど、藤巻が尻に敷かれているコメディシーンはシリアスな展開の多い本作品のアクセントとなっている。

 白鳥が第4話では犯行に及ばなかったのには驚いた。前話で医学系大学連合会議の副議長・大泉篤(西岡德馬)を郡司に殺害させ、院外にも魔の手を伸ばしていくと思われた。だが、病院の労働環境・医療環境の改善、医学系大学連合会議の気風改善など、いわゆる医療界の悪玉・老害を排除したうえで“善人”としての改革を実行した。『ギフト』を悪用することには反対だが、その改革の成果自体には諸手をあげて評価する藤巻。もし藤巻が「改革には犠牲が必要」という白鳥論に傾くとしたら……、ちょっとした弾みでダークサイドに堕ちる可能性はあると思う。

 既出の“ヤバイ人物”は郡司に他ならない。白鳥の研究室から『ギフト』を持ち出し密売した事務長・本坊(筒井道隆)が事の発端。本坊は暗殺志願者をクライアントにもつ闇のブローカーに捕らわれ、『ギフト』の偽物を渡した後悔の念にかられた藤巻は単身本坊を助けに行く。そこで藤巻を待ち構えていたのが郡司だった。郡司は大病院で培った処世術・交渉術を駆使して闇のブローカーの懐に入り込み、乾杯の酒に加えた『ギフト』で闇のブローカーをあっさりと始末する。郡司が『ギフト』で殺害した人物は3名と登場人物でも最多に。そして興奮気味に郡司は叫ぶ。「白鳥を潰す」「おれが理事長になる」と……。

 郡司が藤巻の教授就任に嫉妬心をあらわにしていたことから出世意欲は強いと思われたがまさかここまでとは。白鳥への下剋上を果たすにはやや冷静さに欠ける印象だが、『ギフト』の培養役である藤巻と病院全体の管理番である本坊を味方にしたアドバンテージは大きいだろう。藤巻にとっては、久留米が『ギフト』研究に関わっているのがバレたことは相当な痛手でありさらに身動きがとれない状況となった。

 ただ、郡司も爆弾を抱えている。不倫相手である看護師長・鶴下(片山萌美)だ。鶴下は診療・リハビリで郡司と元カノである麻帆が仲良くしているのを快く思っておらず、出世の好機と見た郡司が不倫関係を切るとなれば憎悪から凶行に及んでも不思議ではない危険な雰囲気を醸している。第5話の予告には“女の戦い”という文字が大きく打ち出され、これは鶴下と麻帆、もしくは久留米を指すのか。いずれにしても男たちの出世レースに新たな展開があるのは間違いないだろう。

■番組情報

木曜ドラマ『グレイトギフト』

テレビ朝日系毎週木曜21時~

出演:反町隆史、波瑠、明日海りお、坂東彌十郎、津田健次郎、倉科カナ、尾上松也、佐々木蔵之介 ほか
脚本:黒岩勉
音楽:得田真裕
主題歌:JUJU『一線』
演出:本橋圭太、星野和成
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:髙野渉(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)、岡美鶴(アズバーズ)
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日

公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/greatgift/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2024/02/15 12:00
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