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日本流は通用しない!? ヤマダ電機南京撤退に「やっぱり」の声

yamadahonsha.JPGヤマダ電機本社
(LABI1高崎店舗/Wikipediaより)

 家電量販最大手のヤマダ電機は、中国の「ヤマダ電機南京店」を5月末で閉店すると発表した。南京店は2012年3月に開業したばかりで、中国では最も新しい店舗だったが、業績が思うように伸びなかったことと、サプライチェーンの構築が不十分だったことが閉店の理由とされている。


 日本国内で急成長を見せていた2010年、「日本流」を掲げて中国進出を果たして3年目でのまさかの失速。しかし、現地からは「やっぱり」という声も聞こえてくる。

 同店舗を利用したことがあるという南京市在住の30代女性は、閉店を惜しみつつ、敗因の一端をこう推察する。

「自由に触ることができるディスプレイ商品と、商品に関する店員の知識は、ほかの家電量販店にはないもので、評判は良かった。ただ価格は、ネットで購入したほうが安い場合が多かった。私もそうでしたが、『ヤマダで見て、よそで買う』という人が多かったのでは」

 同社がウリとする日本流の接客が裏目に出た格好だ。

 また、問題を抱えていたのは売り場だけではない。北京市の日系広告代理店勤務の男性はこう証言する。

「中国進出第1号店の瀋陽店をオープンさせたときには、事前に価格情報が流出してしまい、騒ぎになっていました。流出元は、現地に同伴進出した大日本印刷が担当していたチラシ広告の制作過程だといわれていますが、中国ビジネスに関してはズブの素人であることが露呈してしまった。サプライチェーンを構築できなかったのも、皮肉にも日本流が過ぎて中国独自の商習慣になじめなかったのでは」

 残る瀋陽店と天津店では、今後も通常通り営業を続けるということだが、中国での同社の「日本流」戦略は、再考を迫られそうだ。
(文=牧野源)

最終更新:2013/04/25 16:00
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