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「ローカル局は恵まれない……」テレ東“中途入社”を狙う地方女子アナたちのウラ事情

teletokyo1217テレビ東京中途採用募集ページより

 先日、在京キー局のテレビ東京が「中途採用」でアナウンサーを募集開始。ローカル局で働く女子アナは千載一遇の大チャンスとばかりに、こっそりエントリーをし始めているという。とはいえ、ローカル局の「恵まれない話題」は千差万別。そんな彼女たちの「ホンネ」をお届けしたい。

■地方局入社4年目・A子の場合

 ある地方で働く入社4年目の女子アナ・A子。地方の大学を卒業後、縁もゆかりもない地にあった今の職場にたどりついた。

「大学時代は、特に東京や大阪などの有名アナウンススクールに通うことはなかったですね。まぁ、存在自体は知っていましたが、そこまでアナウンサーになれるかどうかもわからなかったし」

 そんな彼女が「損したなぁ」とボヤキ始めたのは、大学4年生になってから。夢の女子アナになるべく全国各地を行脚した時のことだった。

「結局、スクールに行ってたり、マスコミ志望者が多いところだと、顔なじみになってることが多いですから。私は、自分から溶け込むのが苦手な性格ってのもあって、面接会場でも1人で過ごすことが多かったですね」

 試験に落ち続けた矢先、ようやくたどり着いたのが今の局だった。

「テレビ局って、どこもある程度は一緒の待遇。そんな感じで入社しました」

 だが、現実は違った。平成新局として設立された同局は、給与水準がかなり低めに設定されており「30代でも年収が400万円強。まぁ、田舎ですから生活はできますが、大きな買い物はなかなかできないって先輩が嘆いていました」。

 それでも、アナウンサーとして仕事ができればよかったが、任されたのは定時ニュースのみ。いわゆる「番組」は持つことができず、「一番の活躍は、台風中継の時だけ。これは、全国ネットでオンエアされることも多く、取材や放送が決まったら、友人や親にすぐさまLINEで連絡しますよ(笑)」。

「夢だった」という女子アナになったものの、そこは給与水準が低い「平成新局」。自社制作番組も少なく、活躍の場は定時ニュースのみ。

「スキルも人脈も広がらないが、活躍できる場がないので、何をどうやればいいのかわからない。それを先輩に聞こうとしても、同じ地域の他局に比べて、人数は半分以下。当然、朝から晩までみんな超多忙。かまってほしいと思っても、なかなか言い出せないですね。この前、NHK山形のお天気キャスターが突然、号泣してましたが、私と一緒で周りに悩みを言い出せなかったのかなぁ……」

 それでも、会社勤めをする中で仕事はあった。だが、それは女子アナとしての仕事ではなく「接待要員」としてだった。

 現在、民放局ではスポンサー関連の要請で、営業、事業の部署から接待目的で女子アナを宴席に呼ぶことは自粛する傾向があるという。

「要は、お酒が入っている場所でトラブルを防止したいというのと、そもそもお酒をガンガン飲む女子アナが減ってきているという事情もあります」

 だが、A子の会社は違った。

「家に居ても『タダでご飯食べられるから、おいでよ!』という電話があれば基本、行かなければならない。しかも、3軒目、4軒目と相手側が行きたいといえば、任意とはいえ、やはり同行する必要はある。そこで、上手く商談がまとまればスポンサーが絡んだ番組やイベントに、自分を司会で呼んでくれる可能性だってある。ただ、1年目と比べて景気が悪いせいか、タクシー代を出してくれる社員やスポンサーは減りましたね」

 悩みも解決できず、夜の接待要員で引っ張り出される日々。そこから脱するため、テレ東の中途採用試験は受けるつもり。

「でも……やっぱり、這い上がるパワーが強い子が結局は残るんでしょうね。その点で、私はダメかも。そんなことを考えてたら、エントリーするか否か、やっぱり考えてしまいますね」

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