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天下の日経もヤンキーに注目! ヤンキーを制する者は日本を制すのか!?

「ヤンキー論」に必ずつきまとうナンシーの影を追っ払え!(後編)

exile_0616.jpg「ヤンキー消費者」の指向と時代に見事にハマった
EXILE。次は何人になるのかな……。

■前編はこちらから。

ヤンキー論のグループを3つに大きく分けてみる

 前の『ヤンキー文化論序説』の中身においてもヤンキーの定義はバラバラである。ここでは、ある程度乱暴にではあるが、ヤンキー論を大きく3つに分類してみたい。

 過剰なバッドテイストとして「ヤンキー」をとらえる論者の代表が、相田みつをの書と暴走族の「喧嘩上等」的なセンスに通底する日本人のヤンキー性を論じる編集者の都築響一。そして建築・インテリアから改造車につながる過剰にデコラティブな様式としての「ヤンキーバロック」の存在を指摘する建築批評家の五十嵐太郎もここに当たる。こうした論は、ヤンキー=精神科医の普遍的な価値観であると見る立場でもあり、「平安時代にもヤンキーはいた」というエッセイストの酒井順子の説、それに同調する斎藤環らは「ナンシー派」もしくは「ヤンキーは日本の心派」グループである。

 一方、ヤンキーを村祭りに積極的に参加する、将来の町内会やPTAの担い手である「裏の地域共同体」と捉えるのは宮台真司。70年代以降のコンビニ化・ファミレス化という「共同体の空洞化」とともに絶滅寸前であるのが「ヤンキー」であり、コギャルやチーマーは、地域共同体からはみ出した存在と定義する。こうした「ヤンキー絶滅論者」には、ヤンキーの受け入れの場の減少を説く社会学者の阿部真大、ヤンキー漫画をモラトリアムとしてとらえる漫画評論家の森田真功らがいる。

最終更新:2010/04/06 13:59
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