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今回もヤバイ奴らが勢ぞろい!

『THE OUTSIDER第12戦』リングの上も観客席も怒号の嵐! 舞台裏完全密着レポ

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 場内沸騰、場外騒然──6月20日(日)東京・ディファ有明にて行われたリングス主催の不良系格闘技大会『THE OUTSIDER(ジ・アウトサイダー)第12戦』は、60-65kgトーナメントの準決勝・決勝のほか、70-75kgトーナメントの1回戦・2回戦も行われるなど、実に見どころの多い大会となった。熱気ムンムンの会場では、応援団同士の乱闘も続発。見かねた主催者の前田日明が「おまえらいいトシこいて恥ずかしくないんか!」と怒鳴る一幕も。試合結果は他媒体の報道にお任せして、日刊サイゾーでは今回も、目立っていた選手と暴れていた観客にインタビュー!

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“国士舘のリアルジャイアン”
剛田武

 70-75kgトーナメントの1・2回戦を勝ち上がったジャインアンこと剛田に話を聞く。

──前回、前々回と連敗でしたが、めげずに這い上がってきましたね。トーナメント本戦で2連勝!

「今日は調子よかったっす! 自分、今まで立って勝とうとしてたんですけど、それだとダメだったんで、寝ても勝てるように、このところずっと寝技の練習ばっかしてました!」

──以前、ジャイアンさんに判定勝ちした堀弁護士もベスト4に勝ち上がりました。決勝で再戦する可能性もありますね。

「堀さんだろうが誰だろうが、自分が全員ぶっ倒します!!!」

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 そう叫ぶなりジャイアンは立ち去ってしまったので、セコンドの”のび太”に話を聞く。

──ジャイアンの調子はどうでしょう?

「彼と毎日スパーリングをしてて感じますが、原石だったジャイアンが、磨かれたダイアモンドになりつつありますね。ジャイアンの最強は揺るがないでしょう。あの体重だったら、おそらく世界一。両足さえ地面に着いてれば、マヌーフにも勝てるんじゃないですかね。堀弁護士? あっという間にボコボコにしますよ。お客さんごめんなさい! ってぐらい、すぐに試合が終わっちゃうんじゃないですかね」

 のび太のくせに生意気だぞ、と言いたくなるほどビッグマウス。しかし、そんな大口叩きも許されるほど、この日のジャイアンは強かった!

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“法曹界の最強戦士 人権派 柔術弁護士”
堀鉄平

 「不良更生」を旗印に、アウトサイダーで着々と勝ち星を重ねる堀弁護士。そのエリート然とした佇まいゆえ、かつては登場するだけでブーイングも起きたが、現在はその強さを不良層からも認められつつあり、勝てば拍手が起きる存在に。この日も70-75kgトーナメントの1・2回戦を難なく突破。ベスト4へ駒を進めた。

──準決勝の相手は谷博幸選手に決まりました。

「谷選手の試合をさっき見ましたけど、打撃の間合いがすごく上手いなぁ、と思いますね。付かず離れずの距離感が上手い。ま、僕は寝技だったら誰にも負けない自信があるので、その距離感の中で、いかにタックルに持ち込むかがカギですね」

──決勝で当たる可能性のある剛田陣営が「ボコボコにする」と言ってますが。

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「ハハハ。もし剛田選手と当たることがあったら、打撃で勝負したくないですね(笑)。単発で終わらないし、フックの返しがとても上手い。彼の打撃は強烈ですよ。だからまともに殴り合いたくない(笑)」

──今日は2試合とも快勝でした。顔も無傷ですね。

「今日は体調も絶好調で、最初から勝てるだろうな、と思ってました。実際、試合もそんなに苦しくなかったです。あ、そうそう。僕が経営するスポーツジムの話をしていいですか? 六本木にあるんですけど、現在、会員を募集中でして……(以下略)」

 ちょっとした隙を狙って宣伝を始めた堀弁護士。タックルが上手いのも頷ける気がした。

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“寝ても立ってもフルボッコ 取手の拳帝”
幕大輔

 60-65kgトーナメントを制したのは、この男。幕大輔だ。かねてから「優勝賞金100万円という具体的な形を手にして、これまで迷惑をかけてきた妻に恩返ししたい」と語っていた幕。減量苦、後輩との決別……いろいろあっただたけに、その喜びはひとしおだろう。表彰式が終わった直後に話を聞いた。

──優勝おめでとうございます。本日、奥さんは?
「来てます、来てます。泣いて喜んでました。ホント、妻が支えてくれたから優勝できたんだと思います」

──優勝賞金100万円の使い道は?

「まずは道場の若い子たちにご飯をいっぱい食べてもらって、あとは妻と子どものために、って感じですかね」

──確執のあった比夏璃選手(準決勝で敗退)との対決は実現しませんでしたが、本日、彼とは会いました?

「会っていろいろ話して、今度飲もうぜ、ってことになりましたよ」

 大願成就、大金獲得、夫婦円満、因縁解消。この日の幕はいいことだらけ!

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《番外編》
“アウトローのカリスマ”
瓜田純士

 会場のロビーが一時、騒然となった。飛び交う怒号、群がる野次馬、駆け寄るセキュリティー。騒動の中心いたのはこの男、”アウトローのカリスマ”こと瓜田純士だ。第1回、第2回大会に選手として出場し、話題をさらった瓜田だが、この日は応援団の一員として会場入りし、なんらかのトラブルに発展したようだ。

 騒動が沈静化してから、瓜田に話を聞いた。

──いったい何があったのでしょう?

「すいません、さっきは興奮しちゃって。主催者に『立って見るな、座れ』って言われたもんですから、頭に来ちゃって。こっちはアウトローで売ってますし、『瓜田純士』って名前がありますから、みんなが見てる前で『瓜田座れ』なんて言われたら、ふざけんなこの野郎、おまえは俺の親分か、って話になりますよ。まあでもさっき、主催者の前田氏とタイマンで話し合って、お互い気持ちをぶつけ合って、一件落着しましたよ。お騒がせしてすいませんでした」

 ここで、試合を終えたばかりの”鋼鉄のプリズナー”こと江田雄一が、横から割り込んできて秘話を明かす。

「むかし俺、瓜田君に刺されそうになったことがあるよ。まだ瓜田君が80kgぐらいあっていかついとき、俺、頭にハイキック食らって、そのあと刺されそうになった(笑)」

 そんな江田のことを「おまえが来るとガラが悪くなるから向こう行ってろ! おまえは勝ったんだからロサ会館のキャバクラでも行ってろ!」と追い払う瓜田。時に恐ろしく、時に愉快なアウトローである。

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“東久留米の武将龍”
樋口武大

 前回出場時は、勝利者マイクの最中に客席の野次に応酬するなど、向こうっ気の強さを見せた樋口。今回はなんと、「失神しながら勝つ」という離れ業をやってのけた。印象に残る勝ちっぷりで注目度を上げつつある樋口に話を聞く。

──試合後、意識朦朧としていましたね。

「自分の中では、KO負けした感じなんですよ。目が覚めたら、まわりに人が集まってて、『あ、負けたんだ』と思っていたら、『腕十字で勝った』と言われて驚きました」

──腕十字をキメた記憶はない?

「まったくないです。入場してきて、相手とグローブを合わせたぐらいまでしか記憶がないですね。もつれて倒れたとき、相手のヒザかパンチが目の上に当たって、脳しんとうを起こしちゃったみたいです」

──そんな失神状態にありながら、技をキメて離さないとは、恐るべき執念ですね。

「練習でずっとやってきたことが無意識に出ただけでしょう」

──これでシングルマッチ3連勝。しかも前回は高垣勇二選手、今回は関谷勇次郎選手と、強敵を連続撃破してますが、昔からケンカが強かったんですか?

「僕、中学時代はイジメられっこだったんですよ。で、高校で自分を変えたくて、ボクシング始めて、そこから道を誤っちゃった感じですね」

──どのように道を誤った?

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「ケンカして捕まったりだとか、鑑別所に送られたりだとか……。まあ、最終的には因果応報っていうか、極める道の人が出てきちゃって大変な思いをしたから、もうケンカはやめようと。で、ケンカをやめると同時にボクシングもやめたんですけど、アウトサイダーを知ってから、再び格闘技に目覚めました。今は週5~6回道場に通って、寝技も覚えて、って感じですかね」

──アウトサイダーは何で知りました?

「先輩が出てたんですよ。小森(信綱)さんが」

──黒石高大選手に試合前に殴られて、ノーコンテストになってしまった選手ですね。

「あの一件、後輩の僕としては、まだちょっと許せないんですよ。黒石選手は小森さんと、もういっぺんちゃんと試合をやってほしいですね」

──小森選手がもし負けたら、樋口選手が敵討ちを?

「いや、小森さんが負けることはないので、僕が出るまでもないでしょう。僕はリングスさんが『やれ』という相手とやるだけです」

 黒石が聞いたら怒りそうなことをサラリと言う樋口。腕力もさることながら、胆力も相当ありそうだ。

 次回アウトサイダーは10月11日(月・祝)に、黒石、高垣らの地元でもある横浜文化体育館で開催。ZSTとの対抗戦、米軍との対抗戦、70-75kgトーナメントの準決勝・決勝、シングルマッチの豪華4本立てが予定されており、かつてないほど話題性の多い大会となりそうだ。
(取材・文=岡林敬太)

ジ・アウトサイダー 第十一戦 ≪60-65kg級トーナメント本戦≫

8月6日発売。

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最終更新:2010/10/25 14:36
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