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明日は尖閣か沖縄か!? 中国がタジキスタンから領土割譲

 世界3位の領土面積を誇る中国に、新たな領土が加わった。昨年、タジキスタンから割譲されることが決まっていた、パミール高原の1,158平方キロメートルの土地について、領土引き渡し式が行われたことを、建国記念日にあたる10月1日の国慶節に、中国政府が発表したのだ。

 今回解決を見た両国間の領土問題は、元を辿れば130年前にまでさかのぼる。清朝後期、イスラム教徒による反乱が続発していた現在の新疆ウイグル自治区にロシア帝国が進駐。清とロシア帝国は紛争状態となった。その後、両国は1881年にイリ条約を結び、広大な土地がロシアに割譲されることになったのだ。その後、この土地は旧ソビエト連邦から独立したタジキスタンに引き継がれることとなった。しかし、その直後から中国はイリ条約を「不平等条約」と主張しはじめ、割譲された2万8,500平方キロメートルの土地を「中国固有の領土」として返還を求めていたのだ。 

 当初の要求と比べれば、今回引き渡された土地はごくわずか。中国が大幅に譲歩したこととなる。これには、中国国内でも不満の声が出ている。

 しかし、中国取材を続けるルポライターの奥窪優木氏は、今回の領土引き渡しを「中国の外交勝利」だと話す。

「初めに本来要求したいもの以上の無理難題を吹っかけ、最終的には本来の要求を飲ませるというのは、中国人の典型的な交渉術です。例えば会社の給与交渉などにおいても、まずは希望給与の3倍くらいを提示するのが中国流。中国の狙いは、新領土の地下に豊富に眠っているとされる金やウランなどの鉱物資源なのです」

 これはどこかでも聞いたような話ではないか。中国は、日本との間に東シナ海のガス田開発問題が表面化して以降、尖閣諸島はおろか沖縄に関してまでも「中国領土説」を展開している。日本がいつか「沖縄は無理だけど尖閣くらいなら」と言い出すのを、中国は虎視眈々と待っているのかもしれない……。
(文=高田信人)

タジキスタン:パミール高原の歌と音楽

中国って感じの雰囲気じゃなくね?

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最終更新:2013/09/11 11:25
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