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「ダイヤモンド」vs「東洋経済」! 経済誌双璧比べ読み

同性愛は6兆円市場?IBMも積極的にLGBT採用のワケ

 しかし、両誌が同じ号の第二特集で横並びするほどのタイムリーさがあるかといえば、そうともいえない。しかも、中身を見比べてみると、データは「ダイヤモンド」のほうが新しい数値になっている。「東洋経済」の記事には今年2月、電通グループのシンクタンクである電通総研が行った「電通総研LGBT調査」と、オバマ大統領が同性結婚への支持を表明した5月のニュース(2月の発言までは紹介されている)、そして、6月のLGBTのプライド・パレードの紹介が一切ないのだ。

 ここから先は推測も混じっているが、ひょっとして「東洋経済」は、2月くらいには原稿になっていて、しばらく編集部で留め置きされていて、今回、横並び的に出したのではないかと思わせるくらいに鮮度がないのだ。「同誌 4/28・5/5号」では『OUTLOOK 企業におけるLGBT対応 「おネエ」だけじゃない 性的マイノリティとの共生を』という2頁モノの記事が掲載されているが、その頃に掲載されていれば画期的な内容になっていたはずだ。

 たとえば、国内の市場規模を「東洋経済」は「6兆6000億円」としていたが、これは06年のデータ。一方で、「ダイヤモンド」の「5兆7000億円」は、先述の「電通総研LGBT調査」の数字だ。また、この調査によれば、日本の人口に占めるLGBTの割合は約5.2%だという。しかし、「東洋経済」は、この「約4%という説が一般的だ」というそれまでの推定を紹介するにとどまってしまっている。なんだか惜しい! 記事ばかりなのだ。

「ダイヤモンド」のLGBT特集は、全18頁の特集で最新情報も充実しており、今回の横並び対決は、同誌に軍配を上げたい。

 なお第一特集は、『給料と仕事 将来比較』。平均年収の減少傾向が続くなか、5年後の年収はどうなっているかを、上場3255社のデータをもとに独自試算を行っている。07年と11年の売上高の変化率などをもとに平均年収上昇率を予測。トップ20には、介護・医療、ポータルサイト、小売業などが名を連ねている。

 しかし、6位に、苦戦が続くミクシィ(5年後平均年収上昇率 22.2%)、19位にはコンプガチャ問題のディー・エヌ・エー(同 13.1%)がランクインするなど、現実無視、データ偏重だとツッコミたくなるランキングなのだ。Part1の巻頭のキャッチコピーに「リーマンショックや東日本大震災など思わぬ事態に見舞われた日本企業。はたして5年前に今の給料は想像できたであろうか」と書かれているが、まさにその通り。結論は、誰も5年後の給料など予想できないのではないだろうか?
(文=松井克明/CFP)

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最終更新:2012/07/16 21:15
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