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「カルトなニッポン見聞録」第2回

初詣は「水子の霊」で脅してくれるカルトな神社へ

 本殿の境内には、羽根の生えた天使の像がいくつも鎮座しています。弓を引く天使の姿を描いた絵や、ラッパを吹き鳴らしている天使の像もあります。これを札所の職員たちは「天使ではなく幼童神霊」と言い張っていますが、どう見ても天使像です。これでは「神仏耶蘇混合宗」ですね。

 私は女性に中絶させた経験もありませんし、幼くして死別した親族もいません。だから水子の霊は心配ないですよね? と、札所の職員に尋ねました。しかし、こんな答えが返ってきました。

「父親・母親やご先祖様までたどれば、必ず水子がいる。すべての人に関わりがある」

 中絶や子どもとの死別を経験していようがいまいが関係ありません。誰でも、体がバラバラになった水子の霊がつきまとっているのだそうです。

 本殿の近くにあるお堂では、「悪魔払い」(1000円)もできます。真っ暗なお堂の中に通されると、中には、天狗や龍や虎や獅子の人形が鎮座していました。どれも、ものすごい形相で、目に埋め込まれた豆電球が、不気味な赤い光を放っています。

 大音量で、何やら呪文を唱える男の声が聞こえてきます。音が悪くて、何を言っているのかさっぱりわかりません。これ、教祖がお経を読んでいる声らしいです。

 ものの数分でお堂を通り抜けるだけで、「悪魔払い」終了。出口でおばさんが、まとめの言葉をくれました。

「八白土星の人は、地下鉄サリン事件や阪神大震災が起こった年と同じくらい運気が悪い。次の年末にもお祓いをしに来てください」

 1000円取られた上に、怖い話をされて「来年も来い」と。こんな嫌な気分の初詣は、生まれて初めてです。

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 ピカピカの電飾を楽しむためには、元旦未明の暗いうちに参拝するのがオススメです。加えて、大みそかの深夜から神社にいると、神社が信者を集めて行う内輪の宗教集会も見物できます。藤倉が参拝した時は、こうでした。

 大みそかの午後11時40分。神社では信者数百人を本殿前の広場に集め、「大祓い」が始まります。その場で神職姿の男性がマイクを片手に、こんな挨拶。

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