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週刊誌スクープ大賞

地井武男、高倉健、菅原文太が逝き……“名脇役”田中邦衛に「老人ホーム入居」報道

 第6位。アベノミクスは第2ステージに移る。「一億総活躍社会」を目指すと安倍晋三首相は9月24日夕方、自民党総裁会見でこう語った。

 文春は、この時代錯誤も甚だしいスローガンは、いったいどこから出てきたのだろうかと報じている。

 参院での、安保法案審議の最中のことだという。

「お祖父さんの岸信介さんだけではなく、次は池田勇人さんになってください」と、谷垣禎一幹事長が安倍首相に進言したのだそうである。

 高度経済成長を実現した、池田首相時代の「一億総中流」からヒントを得たようだ。秘密裏に話は進められ、一億総活躍担当相に指名された加藤勝信氏がこのスローガンを知ったのは、9月24日午前のことだそうだ。

 一億総活躍社会を実現するために掲げたのは、

【1】GDP(国内総生産)を600兆円にする
【2】希望出生率を1.8%
【3】介護離職ゼロを目標にする

という新しい3本の矢だった。

 しかし、GDP600兆円という数字に、経済同友会の小林喜光代表幹事ら財界の重鎮から早速、ありえない数字だと痛烈な批判が飛び出した。そして、アベノミクスを根底から吹っ飛ばしかねない数字が、中国から発表されたのである。

「中国の国家統計局が19日発表した2015年7~9月期の国内総生産(GDP)は、物価の変動の影響をのぞいた実質成長率が、前年の同じ時期より6.9%増えた。6%台となるのは、リーマン・ショックの直撃を受けた09年1~3月期以来、6年半ぶり。前期(4~6月期)から、0.1ポイント減速した。市場の成長率の事前予想は、6.8%程度だった。1~9月の累計の成長率も6.9%となり、中国政府の15年の成長率目標の7.0%を下回った」(10月19日のasahi.comより)

 中国経済が、世界の予想通り急速に減速してきた。安倍首相の口からでまかせの数字を吹っ飛ばす中国バブルの崩壊が、現実のものになってきているのである。早く安倍首相は辞めたがいい。

 第5位。新潮がノーベル賞を受賞した日本人2人の人生と、その意義を特集している。

「アフリカ大陸を救った男」としてノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授(80)は、その功績はもちろんだが、テレビなどで伝えられる大村氏所有の豪邸、美術館、温泉、そば店が話題になっている。

 なぜそのような資産が形成できたのか? 大村氏の実家は山梨県韮山市で養蚕などを生業とする農家だった。山梨大学の学芸学部自然科学科を卒業した大村氏は、東京の夜間高校の理科教諭となり、後に研究者の道を歩み始める。

 27歳の時にお見合いで、母親と同じ名前の文子さんと結婚。これが大きな転機となったという。

 氏と親交のある守家勤さんが、こう説明する。

「彼は奥さんに頭が上がらなかった。というのも、彼女の実家は新潟県でデパートを経営していた資産家で、結婚してまだ間もない頃、奥さんの実家が、みすぼらしいところに住んではダメだと、家を買う資金としてポンと1500万円、援助したそうですから」

 実家から援助してもらいながら研究者の道を歩み始め、71年に米国の大学に客員教授として赴任。帰国後の74年、北里研究所抗生物質室長時代に、米国の製薬会社「メルク社」とのイベルメクチン(寄生虫病の薬)の共同開発につながる細菌を、静岡県伊東市のゴルフ場近くの土壌から発見するのだ。

 この薬が広まった背景には、メルク社が大村さんの同意を得て、80年代後半からWTO(世界保健機構)を通じ、無償提供されたことが大きく関係しているという。

 しかも、この薬を含む薬品の開発によって、大村さんはこれまで250億円もの特許料などを手にしている。

 新潮は、大村さんを“類を見ない科学者”たらしめているのは、その豪快さだという。250億円のうち220億円を北里研究所に寄付。残った30億円から税金を引いて手元に残った15億円の中から2億円を出して小中高生が高名な研究者から講義を受けられる、「山梨科学アカデミー」を設立した。しかし、2000年に夫人を亡くしている。

「大村先生は奥さまを非常に大切にされていました。他界されたのがよほどショックだったのでしょう。彼女が亡くなられた後、先生は剃髪し、頭を丸められたんです。奥さまの存在がどれほど大きかったのか、改めて気づかされました」(近隣住民)

 私もカミさんの実家から援助があれば、もっとましな編集者になっていたかもしれないが……。

 先輩研究者から受け継がれてきたニュートリノ研究によって、ノーベル物理学賞を受賞したのは東大宇宙線研究所所長の梶田隆章教授(56)である。梶田氏は、埼玉県東松山市の農家の生まれ。

 今回の受賞は、02年に同賞を受けた小柴昌俊東大名誉教授(当時)に続くもの。

「物質をどんどん細く切り刻んで行って最後に残る最小単位は何か。それを突き詰めていく学問です」(中畑雅行東大宇宙線研究所教授)

 これほどの才能の人でも京都大学に不合格になり、二期校受験で埼玉大に行っている。だが、この説明ではなんのことやらさっぱりわからない。

 湯川秀樹博士の弟子である坂東昌子・愛知大名誉教授が、こう解説してくれる。

「核施設を内緒でつくった国があるとしましょう。そこから当然ニュートリノが出るのですが、これを捉えて分析すれば、“あそこにあるぞ”と出所がわかるといった利用法も考えられる」

 地球物理学者の島村英紀氏が、こう続ける。

「数年ほどの間に、火山の噴火予知に応用できるかもしれません。噴火というのは、火山の下にある『マグマ溜り』がどんどんせりあがってきて最終的に地上へ噴き出すもの。ニュートリノ観察によって、こういった特定の火山の下で起こっている動きを覗けるようになるのです」

 ニュートリノで世界を透視できるというのだ。よくわからないが、人類の平和に役立つ発明や発見のようである。

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