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『山田孝之のカンヌ映画祭』第7話 “カンヌの申し子”河瀬直美監督との撮影で山田孝之が超覚醒!?

 本作と同じ山田・山下・松江(哲明)の座組で撮られた『山田孝之の東京都北区赤羽』(テレビ東京系)の中で、山田は赤羽に移住する動機を「自分の軸を作る作業をしたい」からだと言った。

 そもそも山田は「いろんな役をやるのは、軸があることで限界ができてしまう、だから軸がない方がいい」とし、そのため「今まで、自分らしく生きないように生きてきた」、その結果、役と自分の境目がなくなって切り離せなくなり、一度自分の軸を作る作業をするために、人間臭い街・赤羽に移住したいと言い出したのだ。

「自分と役が半端に混ざってるような状態になってしまって、切り離すことができなくて、このまま続けてても無理だと」思い、映画を途中降板するところから『赤羽』は始まるのだ。

 どこまでが「ドキュメンタリー」なのかは、今さらほじくるのも野暮だが、山田のいう「軸」というのは、今回河瀬の言った「居場所」や「根」だろう。山田が「前作」で捨てようとした方法を、河瀬は強く求めてきた。果たして山田はどこまで意図して河瀬に近づいたのか。「カメレオン俳優」などと器用そうな言われ方をしているが、このシリーズを見れば見るほど、実はとても不器用な役者である印象を受ける。命がけで「変身」しているという意味では、確かに「カメレオン」なのかもしれないが。

 うなだれて出て行く山田に声をかけられなかった山下が、芦田に問う。

「河瀬さんは何をしたんだろうね?」
「わかんないです」
「泣いてたんだよね?」
「号泣してました」
「どっちの涙なんだろうね? お芝居の涙なのか……」
「お芝居じゃないと思います。なんだかよくわかないけど、泣けてくるときってありますよね?」

 小学生のときにはなかった気もするが、芦田にはあるのだ。

「あー、あるけど」
「なんかそうゆうかんじだったと思います」

 主人公のいないところで、40歳と12歳が同列に語り合うのは、この番組の見どころの一つだ。

 遅れて出てきた河瀬に、山田のことを聞く。

・山田は役者という表現者になるために生まれてきた人

・彼の中の欠けているもの、もしくは、どこかに置いてきてしまってるものが、シチュエーションとリンクして泣いてしまったのではないか?

・「自分が真摯にそれしかないと思ったものが、その人と幸せな出会いをする」「かけがえのないものが生み出される」

・(役者に求めるものは? と芦田に聞かれ)「めっちゃ親友になりたい」それが一番。「立場で線が引かれて、役割でそれを演じたりするよりも、友達になった方が楽しいやん?」

 河瀬と芦田が話すときの空気は、山田のそれとも違う。やはり子であり、親であることが大きいのだろう。

 後日、横浜の事務所で、河瀬現場のことを聞く山下。

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