日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > パンドラ映画館  > 吉高由里子が売春&殺人鬼に豹変
深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.445

吉高由里子が売春&快楽連続殺人鬼に豹変した!! 人間の暗黒面に迫る犯罪ミステリー『ユリゴコロ』

 原作にほぼ忠実な過去パートがとても素晴しい反面、原作を脚色した現代パートには正直なところ物足りなさを感じてしまう。映画版『ユリゴコロ』は美紗子と洋介とのラブストーリーとして収斂していくわけだが、サイコキラーを身内に持ってしまった一家の頭が割れんばかりの葛藤やそんな彼らが考え出した禍々しい解決策が、原作に比べてかなり希釈されてしまったように思う。クライマックスとなる千絵との再会シーンも釈然としない。熊澤監督は松山ケンイチが出演したホラー映画『親指さがし』(06)では、“呪いとは人間の心の中にある罪悪感が生み出したもの”という興味深いテーマを扱っていただけに、キラキラと輝くことができない人間の隠された心情を熊澤監督には今後も追い続けてほしい。

 沼田まほかるが生み出したユリゴコロは、生きる気力を持てずにいる人間に活力を与えるが、適量を誤ると人間を死に至らせる劇薬にもなってしまう。ユリゴコロに触れてしまった熊澤監督、今村カメラマンらスタッフ、そしてキャストの面々が、これからどんな変貌を遂げていくのかに注目したい。
(文=長野辰次)

吉高由里子が売春&快楽連続殺人鬼に豹変した!! 人間の暗黒面に迫る犯罪ミステリー『ユリゴコロ』の画像4

『ユリゴコロ』
原作/沼田まほかる 監督・脚本/熊澤尚人
出演/吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチ、佐津川愛美、清野菜名、清原果耶、木村多江 配給/東映、日活 PG12 9月23日(土)より全国公開
(c)沼田まほかる/双葉社 (c)2017「ユリゴコロ」製作委員会
http://yurigokoro-movie.jp

吉高由里子が売春&快楽連続殺人鬼に豹変した!! 人間の暗黒面に迫る犯罪ミステリー『ユリゴコロ』の画像5

『パンドラ映画館』電子書籍発売中!
日刊サイゾーの人気連載『パンドラ映画館』が電子書籍になりました。
詳細はこちらから!

最終更新:2017/09/15 20:00
123
こんな記事も読まれています

吉高由里子が売春&快楽連続殺人鬼に豹変した!! 人間の暗黒面に迫る犯罪ミステリー『ユリゴコロ』のページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

絶対的満足度の至宝店

すべて見る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士、かく語りき

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

トンデモ海外ニュース

世界中のびっくり珍事件をお届け。世界はやっぱり広かった!

深読みCINEMAコラム『パンドラ映画館』

最新作・話題作から珠玉の掘り出しモノまで、毎週1本必観の映画作品を徹底レビュー

じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、世の中に埋もれる過去の名作マンガを発掘!

イチオシ企画

【日刊サイゾー/月刊サイゾー】編集・ライター募集のお知らせ

現在「日刊サイゾー/月刊サイゾー」 編集部のスタッフを募集しております。
写真
特集

吉本騒動、どう着地する?

松本人志、明石家さんまに加え、島田紳助も参戦! お笑い帝国は一体どうなる?
写真
人気連載

郵便局・日本郵政は信用できない

今週の注目記事・第1位「もう『郵便局』は信用し...…
写真
インタビュー

極道×アイドルマンガ作者が語る魅力

ユリの花は純潔のシンボルとされており、ユリの根は不眠や精神不安に効果がある漢方薬ともなる...
写真