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“据え膳”を食べない独自美学に酔う池松壮亮! 自己チュー男のこだわり『宮本から君へ』第2話

テレビ東京系『宮本から君へ』番組サイトより

 経済効率が最優先される現代社会において、いちばん真逆な方向へ突き進んでいるのが宮本浩という男です。大学を卒業して、小さな文具メーカーの営業マンとして働き始めた宮本ですが、彼のやることなすこと無駄だらけです。漫画家の新井英樹が漫画家デビュー以前に文具メーカーに勤めていた体験をベースにした同名コミックのドラマ化『宮本から君へ』(テレビ東京系)は、そんな無駄だらけの男・宮本の青春の日々が描かれます。深夜0時52分からのオンエアにもかかわらず、主演俳優・池松壮亮の宮本になりきった暑苦しい演技に感化された視聴者は少なくないようで、第1話の視聴率は「ドラマ25」枠の初回としては過去最高となる2.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という好記録でした。第2話はどうでしょうか?

(前回までのレビューはこちらから)

 大手自動車メーカーに勤める甲田美沙子(華村あすか)たちとの合コンに臨んだ宮本浩(池松壮亮)でしたが、テーブルに置かれたフルーツポンチの鉢の中に“宮本”と名前の書かれたコンドーム(開封前)が落ちたところで第1話は終わりました。いまどきの婚活パーティーだったら「宮本さんったら、準備よすぎ!」と爆笑ネタになるのでしょうが、大学を出たばかりの宮本はギャグに転嫁させることができません。毎朝、美沙子と通勤電車の中で会話するのを楽しみにしていた宮本ですが、フルーツポンチ事件の後は気まずくて、出社時間をずらしていました。職場でも同僚たちから「宮本」ではなく「ポンチ!」と呼ばれるようになり、散々な毎日です。

 美沙子のことで頭がいっぱいな宮本は、仕事でも大ポカをやってしまいます。京橋のお得意先である文具店に2カ月間顔を出していなかったことが部長の岡崎(古舘寛治)にバレてしまったのです。京橋の文具店へ詫びにいく宮本でしたが、店長(綾田俊樹)は説教を滔々と垂れるものの、目すら合わせてくれません。ここで何と宮本は「人と話すときは相手の目を見て話してはどうですか?」と説教返しをするのでした。自分の職務怠慢ぶりを棚に上げて、お得意先の態度を平気であげつらう宮本。シリーズ後半から爆発することになるクレージー営業マンの片鱗さを早くも感じさせます。

 当然ながらこの一件も岡崎部長の耳に入り、今度は小田課長(星田英利)に付き添われて再び謝罪に行くことになります。多分、小田課長も別にこの会社が好きで入ったわけじゃないはずです。でも、人生経験が豊富な分、小田課長は世間知らずの新人・宮本に対してもすっごく寛容なのです。一緒に詫びに行くのにイヤな顔ひとつせず、「営業マンはみんな、俺のために命を投げ出してくれる」と自慢げに語る店長を懸命にヨイショしまくります。部下思いの小田課長の熱心さにほだされ、宮本もぎこちないながらに店長の太鼓持ちに徹するのでした。合コンの席と違って、宮本はホッとします。見習うべき先輩がここにいました。ちっぽけな会社に勤める小田課長が、とても頼もしく思えるエピソードでした。

 謝罪の帰り道、煙草をふかしながら小田課長は、愛想笑いもできない愚直すぎる宮本を「わかってて、損するのは利口やないなぁ」と関西弁でやんわりと諭すのでした。仕事はつまんなくても、こういう情の深い上司や先輩がいたら、ついつい職場って居着いてしまうものですよね。チュパチャップス時代からずいぶん時間は掛かったけど、ほっしゃんって脇役俳優としていい味出すようになったなぁと、しみじみさせるシーンです。ところが、後輩の尻拭いで無駄な時間を費やしたほっしゃん、いや小田課長に対して、「(損な性格の自分たちを)かっこいいと思っているんですよー」と笑顔で返す宮本は、途方もない大バカ者です。


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