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カネさえ払えば市民になれる!? 新国家「リベルランド」は貧困層には、とにかく厳しい……

※イメージ画像

 先月、ヨーロッパの新国家が大手紙に取り上げられ、何かと話題となっている。「リベルランド自由共和国」なる国家が、それである。この国家の面積は約7平方キロメートルと、そこそこの広さを誇っている。だが、そこに出かけてみても特に街があったり、政府の建物があるわけでもない。

 この国家は、今の段階ではわずかに現実味を帯びた夢の国に過ぎないのだ。

 今年になって、ニュースで取り上げられる機会が増えているが、建国されたのは2015年4月13日と、すでに3年も前のこと。チェコ人のヴィート・イェドリチカが、その”首謀者”である。建国を宣言した地域は、セルビアとクロアチアの国境地帯にあるドナウ川の中州。両国では国境線をめぐっては認識が違うのだが、この中州についてはどちらも領有権争いを避けてきた。

 国際法において、無人島などは最初に見つけた国が領土とすることができる(無主地先占)。このイェドリチカという人物は、それにならって自らの領土と宣言したのである。

 この奇妙な主張にクロアチア側は警戒を強める一方、セルビア側は「領土」に上陸する人が増えれば経由地にあたる自国の街が潤うとばかりに好意的なのである。

 そして、この国は国家理念に賛同し、犯罪歴がなければ、誰でも市民権を申請することができるのである。市民になるにはいくつかの方法があるが、5000ドルの登録料を納めることがもっとも簡便な方法だ。

 ほかのどの国からも国家承認されてはいない”地域”ではあるが、5000ドルを払えばこの国の国民として権利を行使したりパスポートがもらえることになる。

 しかし、問題なのはこの国の理念である。

 公式サイトなどの主張によれば、リベルランドのイデオロギーはリバタリアニズム。すなわち、政府による規制や管理は最小限にして、個人的な自由を確保するというもの。

 いわば、自分のことは自分ですべて決めて、行動することを政府が保証する。ただ、この思想では、成功して儲かったものは保証されるが、貧困者に対して金持ちから徴税して分配することは悪と見なされる。

 自分の才覚で儲けることに自信のある人はいいけど、まったりと人生を送りたい人には、まったく向かない国家の様子。さらに、独自に仮想通貨を発行し、その保有額に応じて選挙の投票数が増えるシステムも導入される予定だという。

 なんて、貧乏人に厳しい国だ。こんな国は、できたら困る!?
(文=大居候)

最終更新:2018/08/12 21:00
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