「新潮45」騒動で露見した雑誌業界の惨状 次に休刊になる雑誌は?
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LGBTをめぐる表現が批判を受けていた雑誌「新潮45」について、発行元の新潮社は9月25日、休刊を発表した。社長が、自社の出版物に対して「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた……」とコメントを発表し、文芸書編集部もツイッターで批判するなど、ドタバタ騒ぎを展開した新潮社。しかし、大手老舗出版社の編集者は、別のことに驚いたという。
「出版に携わる者として、問題の発端になった杉田水脈氏の文章を読みましたし、最新の『新潮45』も読みましたが、私が今回の騒動で一番驚いたのは、『新潮45』の売り上げの少なさです。畑違いなので最近チェックしていませんでしたが、まさか1万数千部しか刷っていないとは思いませんでした。それだけ売上が少ないと、“炎上”にも頼らざるを得ないという気持ちは理解できなくもありません」(老舗出版社の編集者)
「新潮45」は1冊880円なので、刷り部数が1万数千部ということは、仮にそれが完売しても売り上げは1,000万円程度。年間数百億円の売り上げを誇る新潮社にしてみれば、たかだか1,000万円で失ったものは非常に大きいが、雑誌業界はどこも青息吐息だという。出版事情に詳しいフリーライターが語る。
「紙離れが叫ばれるなか、いまだに何百種類もの雑誌が日々発売されていますが、黒字の雑誌はほんのわずか。雑誌にお金を払うくらいなら、ネットの有料配信サービスを利用するという人も多い時代、なかなか広告も入りません。週刊誌では新聞系が厳しいです。読売と産経はもうかなり前に週刊誌をやめましたが、『サンデー毎日』(毎日新聞社)と『週刊朝日』(朝日新聞出版)は、いつ休刊が議論されてもおかしくない。前者は受験情報以外に特色がなく、後者は『AERA』(同)と読者を食い合っている状況です。
なぜやめないのか長年不思議がられているのは、『東京ウォーカー』(KADOKAWA)。こちらはネットおよびスマホの普及で完全に存在意義を失っており、ピーク時には週刊で約60万部だった発行部数は、今や月刊で1万数千部です。サイトや電子版は順調なようなので、“紙”からの撤退は時間の問題でしょう」
大騒ぎになった「新潮45」騒動。しかし経営判断としては、業績が悪い部門をこのような形で処分でき、営業的にはOKだったのかもしれない。
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