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“大スター”になった出川哲朗の本質は「頭蹴られてナンボ!」 有吉発言に見る、芸人の生きざま

文=寺西ジャジューカ

テレビ朝日『充電させてもらえませんか?』

 先日、たまたま『浅草橋ヤング洋品店』(92~96年にテレビ東京で放送されたバラエティ番組)のDVDボックスを見る機会があった。DVD自体は2005年に発売されたもの。このDVDで副音声を担当していた浅草キッドが、当時の出川哲朗を見て「出川君も変わらないよね。立ち位置も変わらないよ」と、しみじみつぶやいていたのだ。

 ポジションもランクもやってる仕事の内容も変わらず、でもテレビに出続けている。老成せず、尊敬もされず、プレイヤーとして仕事を全うし続ける出川の生き方を評価するキッド。同業者からの100%ポジティブな一言である。

 05年の時点では、「出川は変わらない」と、なんの躊躇もなく言うことができた。確かに、出川は変わらない。今も昔も出川は出川だ。でも、本人を取り巻く状況のほうは明らかに変わった。

■出川を解説する有吉弘行

 1月30日放送『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)にて、こんな投稿が紹介された。

「ついに紅白の審査員まで務めた出川さん。僕は昔からめちゃくちゃファンだったのですが、『やっと出川さんの良さを世間がわかってきた!』とうれしく思う半面、ちょっと寂しい気持ちになります。昔は『嫌いな男ランキング殿堂入り』『抱かれたくない男1位』、我々お笑いファンだけのものだった出川さんが、いまやCM起用数ランキングの男性部門1位に。もう、遠く離れた大スターになったんだなと感じてしまいます」

 この投稿が読み上げられてからの有吉弘行の反応は早かった。

「大スターなわけないでしょ。いいかげんにしてくださいよ。困るよ出川さんも、本当に」

 出川ではなく、周囲の状況について有吉は言及する。

「今は天ぷら状態だから。衣付きすぎちゃってて。本質のエビの味、みんな知らないみたいな。出川さんの本質はそこじゃないから。紅白の審査員席に座ってることが出川さんの魅力じゃないから。邪魔だからそういうのは、本当は」

「出川さんの頭蹴ったら『かわいそう、何すんの出川さんに。ひどい!』って(世間は)言うんだよ。違う、出川さんは頭蹴ってほしいんだよ!」

「何も変わってないですもん、出川さんは。性格がというより芸がね。だから、出川さんのことを『かわいいー!』とか『かわいそう!』とか言ってる人は、ちょっと違うから。それ、衣食ってるだけだからな。エビ食ってない、エビを!」

 この言葉は芸人の総意に近いと思う。落とし穴があったら落ちたいし、熱湯があったら入りたい。「かわいそう!」という野次でジャマしてくれるな。有吉の解説は、芸人界の互助会的な意味合いさえ含んでいるように見えた。

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