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『トレース~科捜研の男~』面白さに欠ける中だるみ回も、演技派ジャニーズ“錦戸亮パワー”で視聴率上昇!?

■錦戸亮が真野礼二に与えたモノとは!?

 ストーリーには物足りなさを感じたが、視聴率は前回から0.4ポイントアップの10.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 また、「(錦戸の演技が)目、声、表情で伝わる」「色気とカッコよさが堪能できた」など礼二を演じる錦戸亮に対する好意的な意見がネット上で見られた。

 ファンによる書き込みも多々あるだろうが、錦戸ファンでない私も賛同する。

 第6話まで過去が明らかにされていなかった真野礼二を主役として見られたのは錦戸亮の存在感に頼るところが大きい。「過去つらい経験をしたんだろうな」程度の情報しか提示されていない状況で、錦戸亮が醸し出す憂いや儚さが無ければ、礼二が虎丸刑事に突っかかるただの変人にしか見えなかっただろう。

 演技力以上に、錦戸が役者として持つ天武の才は滲み出る“愛嬌”だと思う。

『ごめんね青春!』(2014年・TBS系)や『サムライせんせい』(15年・テレビ朝日系)などのコミカルなドラマではチャーミングな男を演じられる。『ラスト・フレンズ』(08年・フジテレビ系)でDV男を演じた時は、女にとって離れがたい男という設定を、錦戸の愛嬌が説得力を持たせていた。

『トレース』においても、礼二から滲み出る“憂い”は、錦戸亮の持つ愛嬌と、原作と脚本が抽出した悲しい過去が合わさってこそ生まれる。

 キャスティングの段階で錦戸の魅力の立たせ方が分かるスタッフも優秀であるが、周囲に自身の長所を気づかせる錦戸亮も素晴らしい。

■今後の展開への期待

 錦戸亮の演技以外で、第6話の良かった部分を挙げるなら、各キャラクターと礼二との関係性の変化だろう。

 ノンナ(新木優子)と虎丸(船越英一郎)は、礼二と接する機会が多いからこそ、25年前の事件を前にした礼二の異変を察することができていた。虎丸に至っては、礼二の真実を追究する姿勢を呆れながらも理解を示すようになった。他の科捜研のメンバーも同様だろう。

 この先、礼二に救われた仲間達が、25年前の真相に立ち向かう彼のために何をするのか?

 各話、真相の解明と救われる人々の姿で泣かせてくれたドラマだけに、主人公・礼二が救われる立場になった時の感動は計り知れない。

 また、サスペンスとしての要素も楽しみだ。千原ジュニア演じる警察上層部の男はどう25年前の事件と関わっているのか? そして礼二の協力者として登場した兄・義一の元担任・早川(萩原聖人)もまだ秘密を握っている匂いがする。

 次回2月18日放送予定の第7話では、1話完結のメインの事件に主軸を置きながらも、未解決のままのホームレスの死因も含め25年前の事件の真相に少し近づくのだろう。

 残り4回ほどの放送を、最後まで見守りたい。

(海女デウス)

最終更新:2019/02/18 20:30
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