暗いニュースばかりだけれど……書店業界は“復活傾向”のワケ

2019/03/16 17:00

※イメージ画像

 出版取次大手の日本出版販売(日販)によれば、今年2月の売り上げが前年同月比で0.5%増となった。その理由は、集客イベントが成果を出したものとしている。書店といえば、近頃「閉店」のニュースばかりで、暗い話が続く出版業界にあって、少しばかりは明るいニュースである。

 書店の閉店ニュースは、今年に入ってから幾度も報じられている。大阪府堺市を中心に12カ所の書店を展開していた天牛堺書店が破産し、全店舗が閉店。同じく大阪にあるスタンダードブックストア心斎橋も4月で閉店。東京では、神保町の老舗であるマンガ専門の高岡書店が3月末で閉店する。

 このほか、全国の新聞記事を拾っていくと、北海道千歳市の文教堂千歳店の閉店など、地域では大きな話題になっている事例が多い。

 こうしたニュースから見えてくるのは、Amazonなどネット書店の拡大により利用する機会が減ったとはいえ、依然として書店には、それなりの需要があるということだ。ネット書店に比べて書店の利点は、その場で本が手に入ることや、偶然の出会いなど、いくつも思い当たる。逆に問題はといえば、注文した品がすぐに届かないことくらい。

 出版統計を見ても、雑誌は年々減っているが、書籍は微減。やっぱりいくらネットが発達しても、情報を得る手段としての本の信頼性は失われていないことがわかる。ゆえに今後書店が生き残るために必要なのは、各種フェアなどを開催して、品ぞろえをアピールすること。さらに、流通網の整備で、注文品がすぐに届く体制を作ることではないだろうか。

 暗いニュースばかりの中で、書店の生き残り策は続く。

(文=是枝了以)

最終更新:2019/03/16 17:00

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