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熱血!”文化系”スポーツ部,

日刊スポーツ「ジャニーさんが甲子園を救った」への疑問

故・ジャニー喜多川氏

「ジャニー喜多川氏、死去」のニュースから1週間。美談記事ばかりがあふれ返る中、ここにきて《元「SMAP」の出演で圧力か ジャニーズ事務所に注意、公取委》という驚きのニュースが飛び込んできた。

 やはり、何かのタガが外れたのだろうか。これを機に、メディアの「事務所寄り」な報道姿勢も少しは冷静になってほしいと思う次第。というのも、スポーツファンとしては見過ごせない“ジャニーズとスポーツに関する事実誤認”を日刊スポーツが報じていたからだ。

「~カリスマ死す~ ジャニーズ王国の未来」と題した連載企画の5回目。「ジャニーさん甲子園人気低迷を救った野球愛」(https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201907140000439.html)という記事がそれ。

 この記事では、野球を愛したジャニー喜多川氏が、《「エンターテインメントの代表」と考える野球という競技に重きを置き、危機が訪れると、率先してアクションを起こしてきた》と解説。その具体例として挙げたのが1998年夏の甲子園開会式についてだった。

《98年(平10)の第80回全国高校野球選手権の開会式で、滝沢秀明(当時16)率いるジャニーズJr.総勢80人が異例のミニライブを行ったことがあった》と紹介。その背景について、観客動員が6年連続で減少していたこと。参加校が戦後初めて減少したこと。93年に開幕したJリーグの影響などについても触れつつ、こう続けている。

《80回という記念大会に“秘策”が必要だった。それがジャニーズJr.だった。女性ファンが多数駆けつけ、開会式では9年ぶりの5万人を突破。松坂大輔(現中日)を擁する横浜の春夏連覇で大会は盛り上がり、総入場者数は89万5000人に達した。ただ高校野球の聖地にアイドルが登場することに、苦言が予測されていた。滝沢自身も後に「僕らにとってはアウェーでした」と話した。ジャニーさんはそれでも高校野球のために引き受けた》

 いやいや、ちょっと待ってほしい。98年の夏の甲子園といえば、松坂大輔を筆頭に「松坂世代」が数々の伝説を成し遂げ、まさに「野球の面白さ」で爆発的な人気を呼んだ大会だ。

 その事実を忘れて《甲子園人気低迷を救った野球愛》というタイトルをスポーツ新聞がつけるなど、狂気の沙汰としか思えない。「芸能班が書いたことですから」という言い訳が聞こえてきそうだが、記事の見出しは整理部がチェックをするはず。そこにスポーツ紙としての矜持はないのだろうか?

 この件、Wikipediaの「第80回全国高等学校野球選手権大会」の項目を見ても、当時、ジャニーズ起用の是非について議論が起きたことが書かれている。まあ、ウィキを根拠にしたって説得力がないので、高校野球専門誌から当時の批判ぶりを引用したい。

《甲子園が黄色い悲鳴と絶叫に包まれた。開会式のプレ・イベントとしてジャニーズJr.のミニコンサートが行われ、徹夜組2500人を含む多くの女子中、高校生が球児の聖地につめかけた。(中略)リーダーの滝沢秀明(16)は「夢の甲子園で思いっきり歌い踊れて、とても気持ちよかったです」と感激の様子。ただ5万人の大観衆はJr.のイベント終了とともにゾロゾロと席を立ち、第1試合の観衆は3万1千人。「野球とはまったく関係ない盛り上がりで、活性化にはつながったとは思えない」という関係者の声も多かった》(「報知高校野球」98年9月号 )

 思えばこの頃から、ジャニーズ事務所とスポーツイベントの癒着ぶりは年々、顕著になった。代表例はバレーボールの国際大会だろう。V6、嵐、NEWS、Hey! Say! JUMP、Sexy Zoneと、彼らがバレーボール国際大会を“グループお披露目の場”とし、スペシャルサポーターとして試合中継をジャックするのは、いつの間にか当たり前になっていた。

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