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吉本興業、「死亡しても責任負わず」研修生に求めた”超ブラック”な誓約書の中身

吉本興業東京本社

 所属芸人の闇営業を通じた反社勢力との関わりに端を発した、吉本興業のお家騒動。その過程でギャラの配分の不透明さに加え、芸人と契約書を交わしてこなかったなど、そのブラックな企業体質が明らかになったが、朝日新聞の報道でさらなるブラックな一面が明らかになっている。

 吉本が自社の芸人養成所NSCの合宿に参加を希望する研修生に対して、「合宿中の負傷、これに基づいた後遺症、あるいは死亡した場合、その原因を問わず吉本興業に対する責任の一切は免除されるものとする」との規約を承諾する誓約書を提出するよう求めていたという。

 さらに誓約書には、「賠償請求、訴訟の提起などの支払い請求は行えないものとする」との記載もあった。朝日新聞の取材に対して、吉本は事実関係を認めながらも、「間違った内容が記載されているため修正する」と説明している。

「吉本によると、2014~16年は免責事項の記載は修正されていたが、17年以降は担当者が交代したために引き継ぎがうまくいかず、修正前の規約を研修生に渡してしまったそうです。しかし、それも怪しいところ。何しろ契約書はロクに交わさないくせに、自社の免責については誓約書を研修生にしっかり求めるわけですからね」(スポーツ紙記者)

 7月22日に行われた吉本の岡本昭彦社長による記者会見では、会社と所属芸人との関係を“ファミリー”に例えていたが、死亡しても一切責任を負わないし、賠償請求も認めないなどということは家族ならあり得ないだろう。

「“家族的経営”を盾に、経営側がそこで働く人たちに不都合を強いるのは典型的なブラック企業のやり口。吉本もその例に漏れなかったということでしょう。そもそも裁判所に訴えを提起するのは、憲法で保障された権利。吉本がいかに誓約書で免責を迫ろうとも、法的には無効なんです。もっとも、吉本側もそんなことは百も承知で、芸人は社会常識に疎いから、誓約書にサインしたら何かあっても泣き寝入りするだろうということを見越していたのかもしれません。だとすれば、憲法で認められている権利すら無視する超ブラック企業というしかありません」(同)

 吉本は一連の騒動による批判を受け、外部有識者からなる「経営アドバイザリー委員会」を設置し、所属タレントと契約書を交わす方針を決めているが、こうした新たな事実が発覚するにつけ、ブラックな体質が改善されるのは至難の業だといえそうだ。

最終更新:2019/08/01 12:10
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