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英国王室問題を叩く日本のワイドショーは、なぜ皇室の“予算組み”を論じないのか?

文=鷲尾香一(わしお・こういち)

インスタグラム:ヘンリー王子、メーガン妃(@sussexroyal)より

 新年早々の1月8日、英国王室のヘンリー王子(サセックス公爵)とメーガン妃が「高位の皇族」の地位から退き、経済的に独立すると電撃発表し、大きな話題となった。

 夫妻は声明文と公式インスタグラムで、「私達は今年、この王室という組織の中で革新的な新しい役割を作り出し、そちらに移行することを選択しました。引き続きエリザベス女王へのサポートは全力で続けながらも、王室の『高位』メンバーからは退き、財政的に自立するよう努力する意向です。(中略)今後は英国と北米両方の生活でバランスを取りながら、引き続き女王と英連邦、そして私達が支援している団体への義務は果たしていくつもりです」と自らの考えを示した。

 しかし、この声明がエリザベス女王などとの話し合いのないまま発表されたことで、英国王室では大きな問題となり、同月13日には緊急家族会議が開催されるまでに至った。その結果、エリザベス女王は、「王室の重要な一員にとどまりながら、より独立した人生を送るという希望を理解し尊重する」との声明を発表、ヘンリー王子とメーガン妃夫妻の意思を尊重した。

 この問題は国内でも大きな反響があり、ワイドショーなどで盛んに取り上げられた。

 日本の番組の中で、多くのコメンテーターなるものたちが口にしたのは、「夫妻が経済的に自立すると言っても、具体的にどのように自立するのか」、あるいは「高位の王族から退くといっても、一家の警備費などは公費で賄われることになる。結局は税金を使うのではないか」という経済的な問題だった。

 だが、筆者にはこれらのコメンテーターが、英国王室に対する知識があまりにも乏しく、ピントハズレのコメントをしているように思えた。簡単に言ってしまえば、英国王室は年間の経費の約95%を王室の収入で賄っており、国家予算から支出されているのはわずかに約5%しかない。

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