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『チコちゃん』レビュー

『チコちゃんに叱られる!』福山雅治の往生際の悪さが露呈、壮大な番宣まで……

小沢仁志がまたまた登場! もはや準レギュラー‼?

 新聞に四コマ漫画があるのはなぜか? その答えは「すさんだ気持ちを和ませるため」である。

 日本新聞博物館の尾高泉館長は、「漫画自体、新聞から始まった」と断言する。日刊の新聞が生まれたのは1871年。当時の新聞は活字ばかりで、読者は大人の男性が主。そんな新聞をより多くの人に読んでもらうべく、1923年に東京朝日新聞は日本初の四コマ漫画連載をスタートさせた。

 漫画のタイトルは『正チャンの冒険』。この作品が現在の四コマ漫画と違うのは、1話完結ではなく、主人公・正チャンの冒険が続く連載ものということだ。結果、この漫画は話題を呼び、新聞は女性や子どもにとっても身近な存在になった。当時は関東大震災が起きて間もなく、紙面は暗い記事ばかりだったが、そんな中、この漫画は人々を和ませた。いつの時代も、娯楽は人を救うのだ。

 さて、前回に引き続き「顔面凶器」の異名を持つ俳優・小沢仁志が唐突に登場する。尾高館長が選んだオススメ漫画を小沢に読ませ、本当に気持ちが和むか検証する実験のスタートだ。

 というか、この番組は小沢で遊びすぎである。もはや、準レギュラーと呼んで差し支えない域の小沢。『有吉反省会』(日本テレビ系)から小沢を奪い取ろうとしているのだろうか?

 今回、小沢が読んだのは『フクちゃん』『フジ三太郎』『コボちゃん』の3作品だった。すると、小沢はいとも簡単に笑った。特に、『フジ三太郎』を読む彼はあからさまに笑っていた。「んふっ」と吹き、キャラ崩壊の小沢。なのに、笑顔を否定し、かたくなにコワモテを崩そうとしない。「失笑だよ」と言い張っているのだが、そんな小沢の態度に苦笑してしまう。完全にツボっていた、ゲラな小沢。

 最後、帰ろうとするスタッフを呼び止めた小沢は、「今度、チコちゃんにLINE交換しようって伝えといて」と伝言を頼んだ。いや、それは声を担当する木村祐一に直接伝えればいいと思うのだが……。

 小沢が読んだ傑作選の1つ、『コボちゃん』は、読売新聞で37年間にわたって連載中である。原稿は掲載前日の午後4時に、作者・植田まさしから新聞社に毎日届くとのこと。今回、その植田がなんと番組にVTR出演した。レアだ。

 植田いわく、毎朝10時に起きて内容を考え、思いつかなかったことは今まで一度もないらしい。彼はそういう日々を37年間ずっと続けている。描きためるのではなく、ちゃんと毎日描く。時事ネタが反映されるだけに、1日1日ちゃんと描いているのだ。

 ちなみに、東日本大震災翌日の『コボちゃん』は、花粉をネタにした日常的な内容だった。

「和ませるということが大事なので、朝に見てみんなが気分よく家を出て行けるような漫画を描こうと思っています。震災のときは、どうやって漫画を描くか迷いました。そういうときだからこそ、やすらぎが必要なんじゃないかということで描きました」(植田)

 当時、筆者はACジャパン「ポポポポ~ン」のCMに救われた記憶があるので、植田の言葉には感銘を受ける。

 最後、植田がチコちゃんのイラストを描いてくれた。『コボちゃん』のような画風ではなく、チコちゃんの姿形をそのまま描いた植田。さすが、レジェンド。特徴を捉えていて、やっぱりうまい。

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