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『ねほりんぱほりん』レビュー

『ねほりんぱほりん』がギャンブル依存症の危なさを啓蒙するも、“元依存症患者”が明らかにまだヤバかった件

文=寺西ジャジューカ(てらにし・じゃじゅーか)

Eテレ『ねほりんぱほりん』

 2月12日に放送された『ねほりんぱほりん』(NHK Eテレ)のテーマは、ギャンブル依存症だった。

明らかにまだ心配な“元ギャンブル依存症患者”が登場

 1人目のゲストは24~29歳の5年間、パチンコやパチスロといった合法ギャンブルから闇カジノのバカラ賭博や野球賭博にハマっていたシンジさん(30代)。彼がギャンブルに使ったお金は、総額で約3,000万円である。

 きっかけは社会人2年目でストレスがたまっていた時期、飲み会の帰りに初めて行った闇カジノのバカラ賭博であった。そこから「また行きたい」とスイッチが入ってしまい、通い詰めるようになる。ちなみに、バカラのレートは1,000円~100万円とのこと。異常だ。

 ただ、バカラのルールがよくわからない。そこで、番組はあらためてバカラについて説明してくれた。「PLAYER」と「BANKER」それぞれに2~3枚ずつカードが配られ、めくったカードの合計数の1の桁が9に近いほうが勝ち。この「PLAYER」と「BANKER」のどちらが勝つかを予想するのがバカラである。至ってシンプルなルール。というか、NHKがバカラの遊び方を教えているのが異常事態だ。

「2分の1のギャンブルが、一番刺激があるんです」(シンジさん)

 いや、それ本当に2分の1なんだろうか。どうしても、裏にからくりがあるのでは? と、勘繰ってしまう。

「デッドorアライブを、その一瞬に賭ける! 賭ける金額が高ければ高いほどヒリヒリするけども、それが1分か2分の間で行われて何回も何回もするんで止まんなくなっちゃって」(シンジさん)

 話しているうちに、シンジさんのアドレナリンがだだ漏れしているのが伝わってきた。漫画でよく見る、ヒリつく感覚がたまらないというやつだ。まるで、リアルカイジ。シンジさん、まだ治ってないんじゃないのか?

 よくなかったのは、彼が成功体験を得たことである。

「僕、16回連続20万円賭け続けて取ったことあるんで、1時間で320万円ですよね。それがずっとイメージで残ってるんスよね。大負けで帰ってる日のほうが多いのに、またその大勝ちが来るんじゃないかと」(シンジさん)

 16連勝までいくと、快楽物質で頭がおかしくなりそうだ。ビギナーズラックも困りものである。

 案の定、金銭感覚がおかしくなったシンジさんは消費者金融に手を出した。しかし、すぐに借りられなくなる。そして、消費者金融→ヤミ金という終わりの道を歩み始めるのだ。でも、今度はヤミ金のブラックリストに載ってしまった。堕ちに堕ちるシンジさん。すると、彼は大学時代の関係性の遠い友人に片っ端から電話し始めた。そして、ウソの投資話を持ち掛けるのだ。こうして、友人からのみで1,000~1,500万円のお金を借りたという。

「俺の話に乗ったお前が悪いやろみたいな。ギャンブルするためのウソならば手段を選ばないっていう人間が出来上がってましたよね」(シンジさん)

 ギャンブルのためなら、友人をだますことなどなんでもない。すでに壊れていたのだ。遠い友人からの投資話は気をつけないといけないな……。

 その後、彼は「お金を返せる方法はギャンブルしかない」と心に決め、野球賭博にたどり着く。でも、お金のない彼が、なぜギャンブルできるのか? 実は、野球賭博は後精算なのだ。負けたら払い、勝ったらもらえ、締め日に設定されているのは毎週月曜日。これなら元金がなくても賭けることができる。よくニュースで聞く野球賭博は、こういうシステムなのだ。公共放送で野球賭博の説明をしているのがアツい。違法な賭博のシステムをNHKから学ぶことができた。

 というか、元金なしで週に数百万単位の勝負ができるなんて、どう考えても危ない橋だ。それさえわからず、ヤバいほうへどんどん引き込まれているシンジさん。冷静な判断がつかなくなっている。

 そして、やはり彼は負けが込んだ。金曜の時点で105万円負けてしまっていた。そして、その週の最後にあるのはオリックス・バファローズの試合だった。実は、この試合には2014年に防御率1位でMVPを受賞した金子千尋投手(現・弌大/北海道日本ハムファイターズ)が登板することになっていた。

「1試合に100万円をぶち込んだんです。鉄板といわれてたピッチャーやったんで。この試合に負けたらすべてが終わると思って賭けました」(シンジさん) ギャンブル依存症の回で、金子千尋の名前を聞くとは思わなかった。

「酎ハイ飲みながらテレビ見て、半分泣きながら“金子千尋、ホンマ頼むぞ! シャレなれへんど、俺の人生懸かってると思って投げてくれ”って」(シンジさん)

 スタンドで異常なヤジを飛ばしてるおじさんたちも、もしかしたらシンジさんと同じ事情を抱えているのかもしれない。必死の理由を探ると、気持ちが暗くなってしまう。

 果たして、この試合の金子投手は調子が悪かった。結果、オリックスは5失点を喫してロッテに敗北。そして、シンジさんの借金は1週間で205万円に膨れ上がった。彼は日本で一番金子投手のことを恨んだ男だろうか? というか、こんなエピソードを明かされて、金子投手もとんだとばっちりである。

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