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【ロックダウンの現実】外出禁止令のNY、地下鉄が貧困労働者で超満員

4月3日にアップされた、ニューヨーク地下鉄の車内の様子(プログレッシブ・アクションの公式Twitterり)

 新型コロナウイルスの感染拡大で都市封鎖(ロックダウン)された米ニューヨーク市で、市内を走る地下鉄がマスクをつけた乗客で満員だと、イギリスのタブロイド紙「デイリー・メール」(4月3日付)が伝えている。

 北部のブロンクス区と南部のブルックリン区を結ぶ地下鉄2系統線で夕方6時のラッシュアワー時に撮られたと思われる写真は、ニューヨーク都市交通局の労働者グループ「プログレッシブ・アクション」のメンバーが撮影して公式Twitterにアップしたもの。マスク姿の乗客が車内に押し込まれ、ソーシャル・ディスタンスを保てない状況が写し出されている。

 都市封鎖下とはいえ、医療関係者らは出勤の必要がある。さらに、貧しい労働者たちは仕事を離れることができず、感染のリスクを冒して出勤せざるを得ないのだ。

 これでは、すでにウイルスに感染している人が満員電車の中に押し込まれることになり、感染リスク増大につながると、同記事は指摘している。

「ニューヨーク・タイムズ」(3月30日付)では、地下鉄の乗客数は通常期に比べ87%減少していると報道。しかし、特に低所得者居住地域では今もまだ多くの人たちが地下鉄を利用しているようだ。

 また、プログレッシブ・アクションが公式Twitterにアップした写真にはこのようキャプションが添えられていた。

「ニューヨーク都市交通局はできるだけ多くの本数の電車を走らせていると語るが、実際は従業員の病欠や隔離により、思うようにはできていない。公共保健機関は、ソーシャル・ディスタンスを守ることがウイルスの感染拡大を遅くするカギになると述べている」

 マンパワーの不足により、地下鉄の運行本数が減少していることも車内の混雑の一因となっているようだ。

 同紙は31日にもニューヨーク地下鉄を撮影しているが、インスタグラムにアップされた写真を見ると、状況はそれからまったく改善されていない。

 同市では集会を抑止するさまざまな手段を講じており、バスケットボールのゴールリングを取り外したり、集会を解散させるために警察を出動させたりしている。

 記事によると、同市ではウイルス禍による最悪の事態はこれから起こるとみられている。さまざまなシミュレーションによってその時期は異なるが、7~30日後と予想されている。

 日本でも近日中に東京など一部地域で緊急事態宣言が出される見込みだが、宣言が出たとしても、出勤を制限する法的な拘束力はない。このままでは、東京がいつニューヨークと同じような状態に陥ったとしてもおかしくないだろう。

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最終更新:2020/04/06 14:00
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