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『アメトーーク!』プロデューサーが役員待遇も…崖っぷちのテレビ朝日、大改革のTBSが人事で明暗!?

テレビ朝日

 2019年にはテレビメディアの広告費がインターネットの広告費に追い抜かれるなど、冷え込みが続くテレビ業界。追い打ちをかけるように新型コロナウイルスの影響によって広告費がガタ落ちする事態となっている。

 まさに荒海といった状況の中で、民放各社の役員人事が発表されている。各社ともに、この難局を乗り切るためか大胆な人事が目立つと、あるテレビ局社員は話す。

「特に注目なのはTBSです。社内外でも敏腕として名をはせている河合俊明代表取締役専務が統括会社の東京放送ホールディングスで代表取締役になるとともにTBSテレビの副社長に。このようなトップ経営陣の昇進や異動も多く、大変動と言っていいほどの人事が行われました。また、小渕優子議員の夫で『華麗なる一族』などを手がけた瀬戸口克陽氏が編成局編成部長から局長へと昇進するなど、昨今の勢いにはずみをつけて改革していく模様です」

 編成局とは番組編成や制作費の管理、さらにPRなども行うテレビ局の中でも重要な部署の1つ。瀬戸口氏は昨年、部長になったばかりだそうで、まさに一足飛びといえる人事だろう。

 一方、厳しい内情が漏れ伝わってくるテレビ朝日も大胆な改革を行った模様だ。

 まず、組織の大きな再編があったそうで、代表取締役直轄組織だったインターネット・オブ・テレビジョンセンター(IoTvセンター)を総合編成局・営業局・総合ビジネス局と統合する形で「ビジネスソリューション本部」を立ち上げたそうだ。

 また、これまで地上波の編成のみを担当していた総合編成部がBS放送、CS放送、WEB配信も含めた4M(フォーメディア)の放送コンテンツを一手に引き受けることになったと別のテレビ局社員が語っている。

「CS放送は総合ビジネス局の管轄だったのですが、これを総合編成部にまとめることで番組編成やコンテンツ制作を一本化。さらに番組を作る局と番組を売る局、さらにAmebaTVなどのネット系の部署を『ビジネスソリューション本部』としてまとめることでより動きやすくする意図が感じられます。また、人事でも『アメトーーク!』などのゼネラルプロデューサーである加地倫三氏など、現場のエース社員を役員待遇に引き上げました。さらに45歳の若手社員A氏が取締役に抜擢されたことも業界内で大きな話題ですね」

 売り上げの低迷が続いているテレビ朝日は、制作の功労者や若手実力者のA氏を据えることで、大改革を株主へアピールしたいところだろう。だが、社内からはこんな声も聞こえてくる。

「A氏はKDDIに出向していたこともあり、柔軟な対応ができる方だそうですが、一部からは“現場をほとんどやらずにいきなり経営企画に行って、早河会長との関係をうまく作れる人”みたいなやっかみをうけているとか。とりあえず会長の覚えが良いことだけは間違いないので、『組織改編といってもなんにも変わってない』と思っている社員も多そうです」(別のテレビ局社員)

『ニュースステーション』や『スーパーJチャンネル』を手がけてきた早河洋会長の帝国支配は揺るがない模様のテレビ朝日。だが、最近では『グッド!モーニング』などニュース番組での不祥事や問題が多発していることも大きな懸念だ。どう難局を乗り切るのかーー。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2020/06/02 10:00
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