水川あさみ、“無自覚不倫”に慰謝料は発生するのか？　弁護士が解説「水川さんが訴えれば勝てる」

　水川あさみの“無自覚不倫”を法律はどうジャッジするのか？

『週刊女性セブン』（小学館／2020年6月18日号）が報じた、俳優・大東駿介の「極秘別居婚」報道が波紋を呼んでいる。記事によると、大東は4年半前の15年12月に当時付き合っていたとされる女性が妊娠したことをきっかけに入籍。すでに子どもが3人いるというが「家庭を持つという選択肢が持てなかった」という理由で別居婚生活を送ってきたのだという。

　別居婚もセンセーショナルだが、それ以上に物議を醸しているのが、女優・水川あさみとの過去の交際を暴露している点だ。大東は記事の中で、「結婚の事実を隠しながら水川さんとつきあって、何も伝えないまま別れた」と明かしたのだ。

　大東からしたら、今回の記事をきっかけに過去に交際報道をされたことがある水川が「不倫だったのではないか」という、あらぬ嫌疑をかけられないための告白だったのかもしれない。しかし、19年に俳優・窪田正孝と結婚したばかりの水川にとっては、なんとも煩わしい話だろう。大東の結婚を知らなかったとはいえ、水川は図らずも「不貞行為」を行なっていたことになってしまったからだ。

　そこで、この件について、山岸純法律事務所の山岸純弁護士に話を聞いてみた。まず、結果的に不貞行為という形になってしまった水川は、大東の妻側から訴えられる恐れはないのだろうか？

「ある女性が妻子ある男性と男女の関係になれば、その男性の“妻の法益”（法律で保護される利益）、すなわち『夫の貞操』が害されたとして、その妻は当該女性に対し損害賠償を請求することができます。しかし、今回のケースでは不貞行為の時期が4年前になるので、時効が成立するんですね。時効は、被害者が損害と加害者を知ってから3年で成立します。当時、大東さんと水川さんの交際は写真週刊誌にスクープされていたと聞きました。そこで大東さんの奥さんがすでに、自分の夫（大東さん）と水川さんが不貞関係にあることを知っていたと仮定するのであれば、2020年現在すでに損害賠償を請求する権利に『消滅時効』が成立しており、結論から言えば、損害賠償を請求することはできません」

　ちなみに、妻側が夫の不倫を知ってから3年が時効だが、知らない場合でも最後に性交渉した日から20年たてば時効になるのだという。

　一方、今回の報道で一番被害を被ったのはなんと言っても水川である。本人のあずかり知らぬところで「不貞行為」が成立してしまっていたこともさることながら、そんな過去を今更暴露されては立つ瀬がないだろう。山岸弁護士は、「逆に水川さんが大東さんを訴えることができると思います」と語る。

「水川さんが本当に、大東さんの結婚を知らなかったのであれば、先に説明した『妻の法益』を害したことにならないので、そもそも損害賠償する義務はありません。他方で、突然大東さん側から『水川さんと不倫していた』ことを公にされては、水川さんのイメージが悪くなるでしょう。これにより水川さんの社会的な評価が下がるのであれば、名誉毀損として大東さんに対し損害賠償を請求することができます」

　今回の大東の告白については、すでにネット上でも非難の声が多く上がっている。もらい事故のような形で被害を受けた水川には同情を禁じ得ないが、世間も法律も水川の味方であることは間違いないだろう。

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