
優勝を誓った『M-1』ラストイヤーを終えて1年──ランジャタイ、その夢のあとさき
阪神タイガースの藤川球児投手が8月31日、今年限りで現役を引退すると発表したが、これにコメントを差し控えるとしたのが同じ年の西武ライオンズの松坂大輔投手だ。
31日夕方、阪神が藤川の引退を発表した。当然、松坂にコメントを求めるのは自然な流れだが「球児が今シーズン中に復帰しようとリハビリしている段階でコメントするのは控えさせてください」と球団を通じてコメントした。
まだ、シーズンの半分が残っていることもあり、藤川に対して気遣いしたこともあるが、球界関係者は「松坂自身、引退危機が迫っていることで触れてほしくないというサインだろうね」と話す。
「松坂は今年7月に、脊椎内視鏡頸椎の手術を受けており、現在は1軍復帰を目指している。焦ってもよくないのは分かってるし、かといって変な形で発言すれば彼自身の状態なども触れなければならない。それならば、黙っておくのが得策と考えたのでしょうね」(同)
今年、松坂は久々にプロ入りした古巣の西武に戻ったものの、思うようにプレーできていないのは忸怩たる思いだろう。だが、「松坂世代」と呼ばれた名選手がまた1人、ユニホームを脱ぐことに際してコメントできないほど、松坂自身の状況もまた、いい状況でないことが思わぬ形で判明してしまったようだ。