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週刊誌スクープ大賞

永田町のボス猿談合で選ばれた菅政権、密室談合で総裁を決めるやり方は国民を蔑ろにしている!

 2回目は「『アジアの金融センター』誘致で私利私欲『安倍政権』の悪い奴ら」(『週刊新潮』8/27日号)。

 新潮によれば、香港に国家安全維持法が施行され、これまで「アジアの金融センター」として確固たる地位を築いてきた香港から、「金融関連の人材や企業などが流出する動きが出始めているが、菅官房長官はこれを好機と捉えている。7月中旬以降、急遽、懐刀である和泉補佐官に対して、『我が国への国際金融機能・人材の誘致策』について検討することを指示した」(政府関係者)という。

 世界の金融市場は1位がニューヨーク、2位がロンドンで、3位、4位を香港とシンガポールが争ってきた。

 その香港が中国の介入があからさまになり、金融市場としての地位が低下するかもしれないから、東京がそこに食い込めないかを考えること自体、悪いことではない。

 だが新潮のいうように、そのためには、世界中のお金が集まる仕組みをつくらなくてはいけない。

 さらに驚くのは、菅が日本で考えている金融市場は、東京ではなく、大阪か福岡だというのである。

 7月中旬と下旬に、法務省や金融庁などの幹部による打ち合わせが行われ、菅の意を受けた和泉が、「大坂を中心とする関西圏や福岡の特区に国際金融機能や人材を誘致するための課題を検討せよ」といい放ったそうだ。

 菅の意図はすぐわかる。大阪は日本維新の会への土産、福岡は麻生太郎の地元である。

 安倍の辞任を見越して、麻生に媚びを売っていたとすれば、先見の明だけはあったということか。

 私は、俳人の金子兜太(故人)が書いた文章に加筆したものを、オフィスの壁に貼ろう思っている。

「アベ亜流政治を許さない」

 ところで、安倍首相にストレスを与え続けたという意味では、この人の右に出る者はいないだろう。妻の昭恵である。先週の女性セブンによれば、8月28日、突然、官邸に呼び出された昭恵は、「何の用事かしら」と訝しがりながら向かったという。

「そこで血相を変えた総理と対面することになった。総理から辞任することと、想定以上に深刻な病状を伝えられ、さすがの昭恵さんも絶句したそうです」(官邸関係者)

 その後、首相公邸のテレビで安倍の辞任表明会見を見ていたというのである。

 辞任直前まで、妻に何もいっていなかったとすれば、「仮面夫婦」といわれ続けてきた安倍夫妻を象徴する“事件”であろう。

 たしかに、17日と24日に慶應病院に行く際にも、昭恵は同行していなかったようだ。

 安倍は8月に入ってから、早めに自宅へ引き上げていたといわれる。自宅の3階には母親の洋子、2階に安倍夫妻が住んでいるそうだ。

 昭恵には話さなくても、マザコンの安倍は、洋子には辞任の意向を伝えていたはずだ。持病の悪化も、もしかするとがんかもしれないということも。

 それでももし、昭恵には何もいわなかったとすれば、これまでさんざんお前のおかげで苦労を掛けられてきたと、安倍がブチ切れて、「辞任離婚」が現実のものになるかもしれない。

 まあそうなっても、昭恵のことだから、居酒屋UZUの女将として、面白おかしく生きて行くと思うのだが。

 ところで、隔週刊誌プレジデントで、菅義偉が「戦略的人生論」という連載を始めたのは9カ月前である。小倉健一編集長はよく知っているが、雑誌編集者としては昨今珍しい、とんでもない企画を考えられる、先見性のある男である。

 今回は結婚したいと思っている彼女の金銭感覚がデタラメなので、どうしようかと思案している学生からの相談。

 菅の答えは、「人生には『長期戦略』の視点が必要。家庭の『財政』について考えてみろ」と答えているが、その中に、「政治の要諦は『国民から見て当たり前のこと』を実行していくことだと常々考えてきました。世の中には当たり前ではない状態のまま放置されていることがたくさんあります」というのがある。

 たとえば携帯電話料金もその一つだとして、2018年に「携帯電話料金を4割下げる」と表明し、他社に乗り換える際に約1万円払わされてた違約金を1000円以下にする義務付けたと、実績をアピールしている。

 だが、携帯電話料金は4割どころか、大きく下がってはいない。せめて、60歳以上は今のままで、その下の世代は4割に下げる、母子家庭は無料にしたらどうか。今度は総理大臣だから、そのくらいのことが出来なくてどうする。

 この人生相談、総理になっても続けたらいい。そうすれば、永田町とは全く違った「庶民の生の声」が聞けて、われわれも総理の「お言葉」を知ることが出来る。どうかね小倉編集長。

 ここからは2人の人間に、菅政権批判をしてもらおう。

 週刊朝日では小沢一郎がこういっている。

「小沢 森友・加計学園問題、桜を見る会などの疑惑について、菅さんは『ご批判は当たらない』と繰り返してきました。公文書の隠蔽や改ざんの実務的な指揮を執った人物です。それに、彼は大衆にアピールするタイプではないと思うんです。野党がしっかり結束できれば、十分に対抗できます」

「小沢 菅さんが出馬表明した時点で、自民党はもう根回しが済んでいます。これまでの数々のスキャンダルを闇に葬り去り、派閥の力学だけで総裁を決めてしまう談合政治のできあがりです。過去6度の国政選挙で自民党は全勝していて、確かに野党には政権の受け皿になれなかった責任があります。でも、それ以上に安倍・菅政権に対する国民の批判や不満のほうがはるかに大きくなっています」

 批判はあると思うが、今の野党のだらしなさでは……な。

 サンデー毎日では前川喜平元文科事務次官がこういっている。

「「私は安倍氏以上に危険だと思う。安倍政権の権力を支え、内政を仕切ってきたのは、実質彼だからだ。霞が関に対する締め付けはさらにきつくなり、安倍時代以上の官僚の官邸下僕化、私兵化は進むであろう」

「文科省でも、菅氏の注文にちゃんと答えられなかったので飛ばされた幹部がいる、と聞く。会社でもワンマン社長がイエスマンばかり集めるとつぶれるという。霞ヶ関もそうなりかけている。同じ長期政権でも小泉政権では百家争鳴、言いたいことが言えたが、第2次安倍政権ではピタッと止まった。安倍氏というより菅氏の体質だろう。これまでも『安倍・菅』政権だったが、そこから『安倍』がなくなっただけだ。本質は変わらない。むしろ統制色は強まるのではないか」

 より、強面政権になるか。嗚呼!

 現代は、二階幹事長と菅総理という、永田町の二人のワルが、これからさらにのさばると見ている。

「したがって、菅政権の正当性を確保するために、解散・総選挙をする。コロナ禍の中、批判はあるけれど、国民は政権交代などの急激な変化を望んでいない。選挙をやれば菅政権は勝てる。二階さんはそこまで読んで今のシナリオを書いている」(二階派中堅議員)

 しかも現代は、選挙をやれば、自民党が大勝するというのである。

 10月25日投開票になれば、自民党が圧勝して何と310を超える議席を獲得すると予測しているのだ。私には全く解せない計算だが、現代によれば、大きな追い風が安倍総理の遺産として吹いているというのである。

 共同通信が8月29日から30日に実施した世論調査では、内閣支持率は56.9%。前回の調査(8月22から23日)では36%だったので、実に20.9ポイントもアップした。それが追い風になるというのだが、ちょっと待ってほしい。

 支持率アップは菅に期待してではない。あの安倍が辞めてくれてよかったという、国民の素直な気持ちが、支持率に出たのである。

 悪夢が去ったことへのホッとした気持ち。それを読み違えないでほしい。

 安倍と同じ、それも派閥のボス猿たちが密室で談合した菅政権なんぞを、容認したわけでは全くない。

 菅が正式に総理になった途端、支持率は急降下する。

 菅政権は長続きしない。私はそう確信している。

 最後にNHKの安倍べッタリの岩田明子から、今度は親菅プロデューサーが権力を握りそうだという話を現代から。

 NHKの『ニュースウオッチ9』のチーフプロデューサーになった加藤彰浩がそれだそうだ。

菅が出た時は、「厳しい質問はしなくていい」と指示していたそうだ。

 幹部職員は、「岩田さんは『反菅派』筆頭格の今井尚哉首相補佐官とも親しい。NHK株人事にも強い影響力を持つ菅氏が、加藤さんに目をかけ、岩田さん排除を画策する可能性も出てきた」という。

 NHKというのはよほど暇なんだろうな。そんなどうでもいいことに力を使っていないで、国民の知る権利に答えろよ。(文中敬称略)

【巻末付録】

まずは現代から。

「頭が良い女性はセックスがうまい――脳とドーパミン、そして知的戦略」

「福田明日香『最後のヘアヌード』―-封印されていた幻のカットを独占掲載」

 袋とじは「藤あや子、その美貌とあふれ出る艶をいま存分に解き放つ」。あや子ちゃんはもうそろそろ50かな。キックボクシングをやったりして、身体には自信があるようだ。

 ヌードじゃないのが残念だが、色香はますます増したようだ。いい女だね。

 お次はポスト。

「あぁ青春の日活ロマンポルノ忘れがたき名作たち」

 袋とじは「吉高寧々×二階堂夢 私たちが『AV女優』になった理由」

「なをん。/フミカ-Who・me?―-ミス日本ファイナリストが初登場!」

「是永瞳、夏の日の白肌-ミス美しい20代コンテスト初代グランプリ」

「スター街道をゆく女たち――いま最も映画監督が撮りたがる女優2人 小西桜子、池田朱那」

 もう一つの袋とじは「50人の美しいおっぱい――両A面袋とじ女体100人大集合」

「熊切あさ美、お尻、出しちゃった――未発表カット特別解禁!」

 合併号とあって盛だくさんである。私の好みは、カメラが西田幸樹ということもあるが、フミカがいいな。

 現代では、藤あや子の悩殺セクシーが魅せる。迷った末に、今週は引き分け!!

元木昌彦(編集者)

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

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もときまさひこ

最終更新:2020/09/09 00:30
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