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週刊誌スクープ大賞

永田町のボス猿談合で選ばれた菅政権、密室談合で総裁を決めるやり方は国民を蔑ろにしている!

 菅と二階は、観光業界に顔が利くことで知られている。文春によれば、2人の背後には英国人アナリストのデービッド・アトキンソンという人間がいるそうだ。

「ゴールドマンサックス(GS)出身で、現在は国宝や重要文化財の補修を手掛ける『小西美術工藝社』の会長兼社長を務めている」(官邸関係者)

 彼が15年に上梓した『新・観光立国論』で、「日本経済の成長のためには外国人観光客にカネを落としてもらうことが必要だ」という主張をすんなり信じて、その後の「Go To」キャンペーンにもなっているようだ。

 またこの御仁、「最低賃金の毎年5%ずつの引き上げ」という持論をもっているそうである。私も、そうできればいいとは思うが、中小企業は受け入れがたいだろう。

 アトキンソンは、「それを支払う能力のない中小企業が淘汰されれば新陳代謝が進むし、永遠に成長しない中小企業は、国の宝どころか、負担でしかない」、斬り捨てろと主張しているというのだ。

 だが、アトキンソンに傾倒している菅は、中小企業庁を抱える経産省出身の今井尚哉が、「5%は無理」だといっても聞き入れなかったそうだ。こんな持論を持った人間がトップになったら、ただでさえコロナ禍で疲弊している中小企業は、生き残ることもできないだろう。

 国民の声を無視して、密室談合で総裁を決めてしまうやり方も、安倍と二階の2人で決めたに違いない。露骨な石破茂外しだ。石破がサンデー毎日で、

「国民、なかんずく党員が納得することが必要だ。自民党はずっと党員獲得運動を続けていて、党本部には『総力結集』『目指せ120万人』のポスターが大々的に張られている。私も幹事長経験者としてよくわかるが、党員獲得のセールストークは『あなたも総理が選べます』。(中略)総理は直接選べないが、自民党員なら総裁(=総理)を選べます、と言って党員を集めることが多かった。その権利が行使できないのなら何のための党員なのか、ということになる」

 といっているが、正論である。

 安倍ベッタリの産経新聞でさえ、「14日の投開票まで続く首相の座をめぐる戦いは、何とも盛り上がりに欠ける茶番劇となった」(9月3日付の産経抄)と書くほど、国民をバカにした総裁選びなのだ。

 こうして生まれる菅政権は、安倍の任期である来年9月までの「ワンポイント政権」だが、ここへきて、辞任の裏を知らない国民から、病気で辞めたのはかわいそうだという声が出てきた。共同通信によると、政権への支持率が約20%もアップしたというのである。

 騙されやすいのは日本人の特性だが、この“錯覚”を利用しない手はないという輩が出て来るのも自民党らしい。

 下村博文選対委員長が作らせたのではないのかといわれる「下村カレンダー」というのがLINEで出回っていると、新潮が報じている。

 それによると9月29日に衆議院を解散して10月25日に投開票。そこで現状維持かやや減ぐらいなら、菅が信任されたということになるのだろうが、それは、甘すぎる。

 国民を蔑ろにした永田町のボス猿談合で選ばれた菅政権に「NO」という絶好のチャンスである。

 私は、案外、菅政権は早く倒れると考えている。なぜなら、菅は叩き上げの党人派である。

 小泉純一郎、安倍晋三、麻生太郎、福田康夫のように、二世三世でもない。地盤も看板もカネもなく、ここまで成り上がってくる間に、他人にはいえないカネの苦労をどれだけ重ねてきたのだろう。

 それに、昔の同僚や親しい国会議員たちが、菅は「総理になりたいといったことはない」と口をそろえている。

 そうした人間が、晴天の霹靂でトップになった時、週刊誌の格好の餌食になる。

 既に新潮が2回、菅のスキャンダル情報を報じている。

 1回は「『菅VS.小池』暗闘の裏に『湘南美容』コロナ利権」(『週刊新潮』8/6号)。

 簡単にまとめると、菅のポチといわれる和泉補佐官が、お台場にある機動隊のオリンピック用の宿舎を、中等症患者向けの臨時医療施設として活用するといい出したというのである。

「プレハブで医療行為にあたる運営主体は、菅官房長官の意向により、『湘南美容クリニック(SBCメディカルグループ)』に既に内定している」「『湘南美容』の創業者でグループ代表の相川佳之氏の内諾も取れている」

 何で美容整形にコロナの対応を任せるのか? 誰しもが抱く疑問である。

 最近、ここは保険適用の一般医療の分野に進出したいと、病院を買収したそうだ。だが、ここは十分なエビデンスもないのに、高額な「がん免疫療法」を行っていると批判されているという。そんな怪しげなところを競争入札もせずに、“お友だち”というだけで指定するのは、安倍の加計学園問題と同じで、許されるはずはない。

 都側は当然ながら猛烈に反発した。「国立病院か、もっとましな医療法人にしてくれ」。当然である。だが和泉は、「国立病院は独自の役割があるからダメ、他の医療法人は人員を出す余裕がない」と拒否したそうだ。質が悪いとはこういう人間のことをいうのである。

 感染が落ちついたということで、この計画は宙に浮いているというが、計画自体は生きていて、いつまたゴリ押ししてくるか予断を許さないそうだ。

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