日刊サイゾー トップ > 芸能 > アイドル  > ジャニーズはなぜ差別意識を持つのか?

ジャニーズはなぜ時代錯誤の差別意識を持つのか? ”ジャニヲタ”とメディア論教授の対話(前編)

文=有馬ゆえ

ただ推したいだけなのに

「自担の粗相が止まらない!」――近年、男性アイドルファンからこんな悲鳴が聞こえるようになった。ジャニーズをはじめとした男性アイドルたちが、時代錯誤な差別意識を露呈して炎上する事例が後を絶たないのだ。危機感を覚えたアイドルファンの女性3人が泣きついたのは、メディア文化論、フェミニズムを専門とする大妻女子大学の田中東子教授。彼らがなぜ差別発言を繰り返してしまうのか、解説していただいた。

<座談会参加者>

A子……20代のジャニーズファン。SMAPファンだった母親の影響で幼少期からジャニオタ人生を歩み、いつしかジャニーズJr.箱推しに。現在の担当は美 少年の浮所飛貴。

B美……30代のK-POPファン。SHINeeのテミンに出会い、 K-POP沼に転落。現在はNCTのユウタと元X1のキム・ウソクを推しつつ、JO1の動向にも注目している。

C子……若きイケメンを愛する40代のワーママ。ジャニーズ、K-POP、LDH、2.5次元などを経由したのち、King & Prince平野紫耀に魅了されて再びジャニオタに。

テレビ業界のホモソ&ミソジニー臭い空気を読む男性アイドルたち

田中東子教授(以下、田中) 皆さん、お久しぶり! 今日はどうしたの?

A子 先生、こんにちは! 今日は私たちの不安を打ち明けたくて……。ナインティナインの岡村隆史をはじめとして、有名タレントが性差別発言で炎上することが結構ありますよね。ああいう事件を見ると、「もしかしたら自担も?」って不安になるんです。

C子 ここ数年、世の中が性別や人種による差別をなくそうっていう流れになっているにもかかわらず、アイドルたちの頭の中って前時代的なんだよね。

B美 マリウス(Sexy Zoneのマリウス葉)みたいに正しく多様性について理解している子もいるけど、多くはやっぱり考え方が古い。先生、私たちのアイドルを救ってください!

田中 なるほど、わかりました! ではいくつかの炎上事例を検証しながら、なぜ日本の男性アイドルは差別発言を繰り返してしまうのか考えてみましょう。

スカートめくり武勇伝、そんなにおもしろい?(KAT-TUN公式サイトより)

<CASE 01>亀梨和也、スカートめくりを武勇伝のように語る事件
2020年4月に放送された『嵐にしやがれ2時間SP』(日本テレビ系)で、KAT-TUNの亀梨和也が、「幼少期にスカートめくりの『エース』と呼ばれていた」などと得意げに語り、SNSを中心に非難の声が続出。「令和になっても話すのか」と炎上した。

A子 まずは、コロナ禍にジャニオタをがっくりさせた亀梨くんのニュースから。

C子 過去に亀梨担だった私としてはお恥ずかしいのですが、亀梨くんは以前にもスカートめくりの話をしているんです。視聴者を楽しませてるつもりなのかもしれないけど、めちゃくちゃトンチンカンなこと言ってて。

田中 まず、根本的にスカートめくりの罪の重さがわかっていないんですよね。いまだ子どもの遊びという感覚の人も多いですが、スカートめくりは今も昔も性暴力。亀梨くんは、いわば過去に性暴力を働いたと公言しているも同じなんですよね。

B美 数年前には、男子大学生が女子中学生のスカートめくりをして県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されたニュースがありましたよね。痴漢と同じく「軽いいたずら」では済まされないのに……。

C子 うちの子は小学生ですが、いま小学校でスカートめくりをしたらかなり問題視されますよ。小学生にもなってそんなことをしていたら、保護者の間では「なにか問題を抱えている子だ」と認識される世の中になっている。

田中 社会の空気が刷新されていることに気づいていないんですよね。そもそもアイドルたちが前時代的な発言をしてしまう背景には、テレビ業界がいまだ男性を中心としたホモソーシャルな社会だということがあります。

 視聴者たちの生きる社会では性別や国籍による差別に対する意識が高まっているにもかかわらず、いまだ90年代の差別感覚を引きずっている。それがインターネットに接続されたときに、問題が表面化するんですね。

B美 平野紫耀くん(King & Prince)と中島健人くん(SexyZone)がダブル主演を務める『未満警察 ミッドナイトランナー』でも、ふたりが女性の部屋をのぞきするシーンに「性犯罪なのに軽い調子で描きすぎだ」と非難の声が上がりました。

C子 小中学生からテレビ業界の空気のなかで生きてきたジャニーズの子たちは、その違和感に気づけないのかもしれない。

田中 彼らは、ホモソーシャルでミソジニー(女性蔑視)臭のする空気を吸い続けてきたわけですからね。マリウスくんのように海外で教育を受けたり、多国籍な環境に身を置いたりしている人は別として、空気の汚れに気づかないのでしょう。

A子 それどころか、がんばって空気を読んでいる……泣ける。スカートめくりに限らず、アイドルの子ってわざと男っぽい発言をするときありますよね? あれもきっと、男性ファン欲しさなのかなと。

B美 そういえば、手越(祐也)くんの独立会見や配信動画を観ていて、「男として」「男だから」って繰り返すのが気になってました。

田中 確かに、男性に評価されたくてマッチョ発言をしている可能性もありますよね。男性より女性に支持される男性アイドルは、男社会で「男未満」という扱われ方をされることもあるでしょう。

 彼らは男性でありながら、男社会のヒエラルキーのいわば底辺に立たされていると感じているのかも。そういう自覚があるからこそ「男として認められたい」という欲望が強いのかもしれない。

C子 亀梨くんのスカートめくり発言も、テレビ業界の周りのおじさんにウケた成功体験があって、うれしくてついまたしゃべっちゃったのかな……。

12

ジャニーズはなぜ時代錯誤の差別意識を持つのか? ”ジャニヲタ”とメディア論教授の対話(前編)のページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

絶対的満足度の至宝店すべて見る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士、かく語りき

“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

テレビウォッチャー・飲用てれびの『テレビ日記』

テレビの気になる発言から、世相を斬る!

じゃまおくんのWEB漫クエスト

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、インターネットに埋もれる一押しマンガを発掘!

腹筋王子カツオ『サイゾー筋トレ部』

“腹筋インストラクター”腹筋王子カツオさんが、自宅でも簡単にできるエクササイズを紹介!

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ
イチオシ企画

【PR】DYM・水谷佑毅社長の野望とは?

医師免許を持つ、ベンチャー経営者の異色の半生!
写真
特集

『鬼滅の刃』はジブリ超え大ヒットになるか?

アニメ映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の興収が公開10日間で100億円突破で『千と千尋の神隠し』超え!?
写真
人気連載

嵐・大野「口止め誓約書」で思い出される悲劇

 活動休止まで残り2カ月となった国民的アイド...…
写真
インタビュー

スピリチュアル市場のサバイバル

 現代社会においては宗教も市場競争にさらされ、人々が自分にふさわしい考えや実践をマー...
写真